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ohba 201403

 天童ホテルで開催されるイベントに参加するので、その前に昼メシをここでと、初訪問。
 ここならコレというランチのライス大盛り1,100+100円を。
 大皿に①豚肉の生姜焼き、②ハンバーグ、③エビフライ、④クリームコロッケが盛り込まれるもの。
 ①はピーマン、ニンジンなどとともにはっきりとした味。
 ②のソースは焦がし系風味が入っていい塩梅。
 ③は予想よりも太く、多めのタルタルソースをつけてプリッと。
 ④は海老やカニの風味が感じられ旨い。

 皿が大きいからか、ショボめの第一印象ですが、量よりも質が素晴しいので納得がいきます。

 これにライスと青菜漬け。ライスは少し多めにと頼んでみたのですが、「大盛りですね~」と軽くかわされて100円増し。まあやむを得まい。

 残念ながらスープや味噌汁はなし。この店もそうだが、立派な洋食をごはんで、しかも箸で食べるというのが大好きだ。ナイフとフォークなんてしゃらくさくて。

mari 201405

 四半世紀近く前に職場の同僚と通った「コーヒー&キッチンびいどろ」という店でランチを食べたくなって行ってみるものの、すでに別の店になっていました。
 で、その近くの「レストラン真理」を初めて訪問し、ここ一番のウリのマリ特製カレー850円を食べてみました。
 セットにするとサラダとスープが添えられますが、千円を超えてしまいます。ポケットに千円札1枚を突っ込んでの外出だったので、単品での注文となりました。

 実に濃厚、というか、ルーにたくさんの味が凝縮された感じの、ここでしか食べられないような、オリジナリティに富む逸品。
 右側のカタマリはジャガイモで、その芯までカレーの飴色が行きわたっており、どうやってつくったのだろうと思わせます。
 左側は、ニンジンかと思ったらさにあらず、豚肉? いや、これは鶏肉だな。筋張った硬めのブロックでした。

 量は標準的。しかし濃厚さが手伝ってか、空腹は完璧に満たされます。
 料金は高めですが、一度は味わってみて損はないと思います。
 吹き抜けになっていて天井が高く、レトロで静かな雰囲気の中にジャズがさりげなく流れています。

kashmir 201407

 ある夜、以前から気になっていた鈴川町の「印度れすとらんカシミール」を初訪問。
 チキンカリーセット600円。
 この4月に消費税分の値上がりはありましたが、このパフォーマンスでこの料金は安いと思う。

 立派な大きさで、ちぎる手も火傷しそうなほどにアツアツのナンが美味。ナンは久しぶりに食べたけど、こんなにうまいものだったのだなあ。でかいので、これ1枚でも十分に腹がくちくなります。
 カレーも、スパイスのエキゾチックな香りが効いていて、インド料理を食べているなという気にさせてくれます。まあ、日本人の好みに合わせてアレンジはしてあるようだけど。味のベースがしっかりしているし、チキンも一口大のものが4~5個だったでしょうか。
 サラダも上等だし、インドの漬物アチャもわるくなく、満足です。

sakuranbomura 201409

 おいしいカレーが食べられるというので、天童市寺津にあるさくらんぼ村を初訪問。
 らーめんとカレーのセットもありましたが、ここならばやはりコレということで、とろべこカレー700円を。
 鉄板に盛られてくるので、夏でも湯気がもうもうと上がっています。カレーをいつまでも熱々のままで食べられるのはうれしいことです。

 ご自由にドウゾの福神漬けを皿の横に多めに添えて食べれば、美味。
 ビーフの角切りが柔らかく煮込まれています。ごはんもさすが米どころのもので、何の不足もありません。カレーとライスの量のバランスも、カレーがちょい多めといった感じでよろし。
 全体のボリュームは標準、カレーの辛さも標準か。

 気になったのは、少し鉄板の鉄臭さが混じるのと、食後口内に残る脂の後味。まあ、許容の範囲ではあるけれども。

crew 201409

 ここのカレーはうまいとの情報を聞きつけてはいたものの、なかなか行くチャンスに恵まれずにいて、このたび初訪問。

 ボードには、カキフライ定食やパスタ、ピラフなど880円で食べられる5種類のランチメニューが掲げられており、その5番目にあったハンバーグカレーを注文。

 どうスか、立派でしょ。
 まずはセットのコーヒーを先にと所望。喫茶店で飲むコーヒーは香り高く、店の落ち着いた雰囲気と相俟って、これを飲めば豊かな気持ちになって寛げます。

 ランチセットはその後すぐにやってきました。
 カレーはさすが。色が黒い! フォンドヴォーを連想させる深いコクがあり、スパイスもエスニック感満点。ハンバーグは、千切りキャベツでつくったの?と思わせるぐらいの肉の少ないフカフカのものでしたが(笑)、それもそれで独特の味わいがあります。ライスは真っ白でモチモチのジョートー品。
 これにサザンアイランドドレッシングをまとった新鮮なサラダ、福神漬けとラッキョウ、油揚げ・ワカメ・豆腐の味噌スープ付きです。

 音楽は洋モノ。懐かしいロッド・スチュアートの「Da Ya Think I'm Sexy?」なども。フードも雰囲気も音楽も、この店はよかったな。

akkie 201409

 ここには8年前に家族で入ってラーメン類を食べたというおぼろげな記憶があります。
 この店の状況をウェブで調べると、麺類についてはどか盛り野菜ラーメンを中心にヒットするのですが、カレーについてはなかなか情報が得られないのでした。
 「ラーメン&カレー」と名乗る以上、カレーもいいレベルなのではないか? そのことを確かめるために、1泊2日で上京する折にわざわざ山形駅前での余裕時間をこしらえての訪問となりました。

 カレーライス、730円。
 どうです、うまそうでしょ。うまいんです、これが。
 ライスの上にカレー、その上にチャーシューの角切りいっぱいと半煮卵、さらにその上に青海苔をトッピング。これはラーメン店ならではの発想でしょう。

 熱々で、ごはんが真っ白でふっくら、つやつや。この炊き方には何か工夫があるはず。おいしいカレーのベースはおいしいごはんによって形づくられるのですね。
 ネギのスープも、ニンニクの香りがする、単なるラーメンスープと侮ることのできないすばらしさでした。

 観光客やなじみ客などでけっこう繁盛していた印象。元気な女将も好感が持て、わざわざ寄ってよかったと思えた店でした。
 いずれどか盛り野菜ラーメンにも挑戦してみようかな。

aisai 201503

 18時過ぎに初訪問。ココはかつて「定食○屋」だったところで、店内の風情はほぼかつてのまま。
 カツカレー950円。
 ちょっと高め。でもまあ、今どきこのぐらいはするのかな。
 大根と油揚げの味噌汁が付いて、スプーンと箸で食べてねというあたり、「定食屋」という感じがしていいと思う。

 このカツカレーはとんかつがメイン。カレーはぼってり感のないさらさらしたスープ風で、ターメリックが強くない、健康志向が前面に出ている感じのもの。ルーの中には細かく切ったタマネギやニンジンが見えます。
 ほかにサラダ、春雨とコーンの和え物、漬物。

 いずれもソツなくできていますが、インパクトは強くなく、この店でならではのオリジナリティがもう少しほしいところでしょうか。

alba 201505

 ある日の夕暮れ時に、酒田市ゆたかの「ALBA」を初訪問。
 店の前に車を停めようとした段階でなんとも薫り高いカレーの香り。期待は高まります。

 さまざまある種類の中からとんかつカレーのルー多め、900+110円をチョイス。
 見よ、ごはんの島を侵食してくるカレーの海。おそらくこの店のルー多めの定義とは、「ごはんが見えなくなるまでカレーをかける」ということなのではないかと思量します。

 カレーの味は極めてスパイシー。SBのカレールーを多用しているようで、入り口のよく見えるところにその缶が積み重ねてあります。
 スパイシーさは、エキゾチック、オリエンタルといったものではなく、日本人が好んで認識するカレーのそれ。味、香りともに深々としているので、この店独自のオンリーワンを感じます。

 さすが豚肉の産地だけあって、とんかつは立派。厚みもあるしロースの肉質もバッチリ。添えられたキャベツサラダも福神漬けも鮮度、クオリティが高いです。

 という具合に、期待どおりの名店でした。
 おいしいカレーが食べたくなったらまた寄らせてもらいましょう。

shirokujichu 201506

 イオン系列店でよく見かける「四六時中」。ファミレス系の食堂はどちらかというと敬遠してきていて、「My Bloom」がなければ入ることがなかったであろう店です。
 しかし、通常1,025円のメニューが「My Bloom」を使えば540円で食べられるというので、入ってみたところ。

 とろとろデミグラスオムライス、540円。
 でっかい皿にその名のとおりふわとろのオムライスがデミグラスソースを従えてドーン!
 デミグラスソースはコク深いし、オムレツはバターの香りが芳しくてよろし。だが、中のケチャップライスは具が少ない作り置きの雰囲気のもので、言ってしまえばそれなりか。

 これにドリンクバーとドレッシングをたっぷりまとったミニサラダが付いてこの値段だというのだからスゴイ。

 でもまあ、独立系の定食屋が専門の自分にとっては、ファミレスは内容が平板かつそれなりに思えます。チェーン店のような均一的なものではなく、店によって微妙に異なるテイストを見せる独立系が自分には合っているようです。

angels 201508

 喫茶店でありながら美味なカレーを供する店だという「CAFE RESTAURANT Angels」を初訪問。
 店前の駐車場がちょうど1台空いたところだったのですんなりと入店。しかし店内は満員で、どの人もカレーを食べているではないか。

 カウンターに席をとって、スペシャルカレー840円を注文。
 どーん!と登場。
 いやはや、旨い!
 カレーは非常にスパイシー。口にそのまま放り込むには大き過ぎるような肉塊が4つ。ニンジン、ジャガイモなども見えます。
 ごはんにかけるというよりも、おかずとして食べるような濃いめの味付けで、特にハチミツか砂糖の甘さが強めに感じました。

 「スペシャル」と言うにふさわしいのは、カレーの下に野菜炒めがあること。キャベツ、モヤシ、ベーコンなどを軽く炒めたもので、これをカレー、ごはんとともに食せば、これまで経験したことのない食感。キャベツの大きさや、カレーと野菜炒めの量のバランスも、いいと思う。
 これをスプーンではなくフォークで食べるというのがこの店流なのだそうです。

 ボリュームがあり大盛り不要だし、カレーにつきもののトンカツも不要、これで十分に満足できました。
 店の奥に位置する外光の入らないカウンターで撮った写真は、光量が足りずややピンボケ。窓際のテーブル席で食べられたならなおよかったのだけどな。

misono 201601

 みその食堂は昨年7月以来2度目。
 ここはもともと40年ほど前にあった「美園グリル」という洋食屋の調理長が開いた店なんだって。

 チキンライス。久々に「My Bloom」の第3弾を使用して、830円のところ540円で。
 みたところも小ぎれいでおいしそう。ケチャップライスにはタマネギとマッシュルームが入り、塩味が程よく抑えられているうえ、炒め具合もさらりとしていておいしい。鶏肉とコーンがごはんの山頂にトッピングされています。サイドには福神漬。

 これにドレッシングがけの新鮮なサラダと、中華からやや洋風に振れているように感じるウマウマのスープ。これらをフォークとスプーンで食します。
 一見量的に足りるかなと思いましたが、なになに、十分過ぎるほど。
 食後にはご自由にドウゾのコーヒーでゆったりと一服できました。こういうサービスもいいものです。

 満足。前回もMy Bloomの第2弾を使っての訪問だったので、そのうち正規料金で恩返しをしたいと思っています。

mikawa 201603

 3度目の訪問で、カレーライス600円。
 これはいいです。社員食堂のカレーライスよりも数段上だな。
 とは言っても、大衆食堂のカレー。まさにこれ、大衆食堂にふさわしいつくりになっているのです。

 ルーは、少し小麦粉で伸ばしたなという感じのもったりとした仕上がり。ぴりりとした辛口で、ある程度の塩辛さあり。これこそが庶民にとってジョートーなカレーなのだ。
 具材は、タマネギと、大ぶりで厚みのある豚バラ肉がメイン。ジャガイモとニンジンは溶けてしまっているのだろうか。

 ボリュームもあり、勤務中に食べる昼食としては十分満足。
 何よりもウレシイのは、普通に食べているとルーがかなり余ること。つまりは、少なくない量のごはんと比べても、ルーはそれ以上に多いというわけです。

 働く男たちで賑わっていて、厨房ではおばさんたち数人が忙しそう。いかにも昼の大衆食堂という感じがして、好きだな、こういう雰囲気。
 半ラーメンと、半カレーまたは半チャーハンがセットになったものが650円というメニューも。けっこう満腹になるそうなので、近日中にこれにも挑戦してみようと思います。

yuzacurry 201604

 以前から食べてみたいと思っていた遊佐カレー。このたびようやく機会に恵まれました。駅の土産物売り場の一角に併設されたオープンキッチンです。

 遊佐カレーにハーブチキンをトッピングして、620+210円。
 カレーの部分の色が均一でないように見えるのは、光源を背にしてシャッターを切ったことで、わが右腕が影をつくってしまったためなので、あしからず。

 地物の野菜類が使われていて、オリジナリティに富んだつくりです。
 山芋、ニンジン、サツマイモ、パプリカ、ブロッコリー、キクラゲ、キャベツ、うるい、ミニトマト、しめじ、カイワレなどが丁寧に添えられていました。
 ハーブチキンもスパイシーで美味。
 カレーは、具がすっかり煮崩れてルーと混然一体になっており、単なるオリエンタル風味だけではない独特の味があります。辛さは刺激的ではなく、やや辛ぐらいでしょうか。

 これにカウンター上の福神漬を添えて、柄が木製になっているしっかりしたスプーンとフォークでぱくぱく。ボリュームもそれなりにあって、満足のいく昼食となりました。

 洗練度も感じられるし、もっと流行ってもいい店。
 このグレードでこの価格なら、かなりリーズナブルな範疇だと思います。

tai 201606

 10か月ぶりに、鶴岡市覚岸寺の「ラーメン食堂泰(たい)」を再訪。
 ココ、ラーメン食堂を名乗っていますが、カレーもお得意で、これらの2枚看板で営業しているようです。
 今日はどうしてもカレーライスを食べたくなり、この店を思いついて訪問したというワケ。

 チキンカツカレー770円。
 立派ですねえ、どどーんとくるビジュアル。サラダが添えられリッチな感じも漂います。
 辛さが足りなければこれをちょっぴりかけてみてねという液状のスパイス、そして、好きなだけかけてねと添えられたドレッシング。こういうサービスがウレシイ。これに福神漬もご自由にドウゾだったなら、通っちゃう。ま、そこまで望むのは図々しいのだろうけど。

 コク深く香ばしいブラックタイプのカレーは秀逸。チキンカツももちろん揚げ立てで、脂身の少ない部位を使用しています。
 使っている米と、その炊き方にも、かなりこだわっているようです。艶があって、少し硬めの炊き上がりがもっちりしておいしいです。

 今日食べたいカレーが理想の形をしてそこにあった!というヨロコビ。
 感謝の心で、ごちそうさまでした。

bimi 201606

 カレーが食べたいなと思い、陽の長くなったある日の夕刻、鶴岡市の小真木原陸上競技場近く、日枝宮ノ下にあるパスタとカレーの店「BIMI」を初訪問。
 店前のゆったりした駐車場にクルマを停めて入店すれば、どのテーブルでもご自由にどうぞの貸し切り状態。仕事を終えてリラックスしたい身にはこういうのもありがたい。

 普通のカレーやパスタとのセットなどがいいかなと考えての訪問でしたが、「焼きカレー」820円というのがあったのに興味が湧いたので、それを注文。

 焼きカレーは熱々の鉄板で供されます。ライスにとんかつがのって、その上にカレーとチーズをかけたものに「焼き」が入って登場です。
 黒い色が勝って見た目はあまりいいとは言えないし、チーズがとろーりと糸を引くので食べやすいわけではありませんが、ライスの量に比してトッピング類が多めで、味も濃いめなので、スプーンの動きが進みます。カレーを焼いたかぐわしい香りが鼻孔をぐりぐりとくすぐります。(笑)
 このカレー、けっこうフルーツが入っているんじゃないかな。単なるスパイシーなカレーではありませんでした。

 セットのサラダも充実。キャベツ、レタス、キュウリなどをフレンチドレッシングでまとめ、コーンとトマトのせ。その脇にマカロニサラダが多めに添えられています。

 日本のカレーライスのカテゴリーでは「焼きカレー」は変化球でしょうが、こういうカレーも悪くありません。

 先割れスプーンというのが難点。ファミレスではないちゃんとした洋食の店なのだから、スプーンは普通のものにして、サラダ用に加えてメインディッシュ用のフォークをもう1本添えるべきでしょう。

depon 201606

 庄内地方には「庄内DECクラブ」という洋食料理人同士の研究会があり、その団体がこの6月に「第20回庄内産食材キャンペーン」を実施しています。
 シェフたちが経営する12店舗が独自のメニューを設定し、庄内の恵みを使ったスペシャルランチを提供するという趣向です。
 それを聞きつけて、職場の女性軍を中心に参加店に行こうと相成り、お誘いを受けたので喜んで参加させてもらったところ。

 ビストロ・デ・ポンの期間限定ランチ、1,600円。
 まずは、いんげんと言ったか、黄緑色で豆の香りがかぐわしい温スープ。
 メインは地元白身魚(この日はアイナメ)のポワレ。スペルト麦とポテトサラダ添えです。
 これにライスまたはパン、チーズケーキとバナナシャーベットのデザートと飲み物(コーヒー、紅茶)が付きます。

 いつもはどんぶりや皿ひとつにがっつくように食べているサラメシですが、会話を楽しみながら時間をかけて寛いで食べるランチもいいなと思ったところです。

ikkou-sakata 201607

 R7の鶴岡・酒田間の広野付近を走るたびに、「中華食堂一幸」の赤い看板が目についていました。しかしこの店、この1年以上にわたって店を閉めていたようでした。廃業したのかなあと残念に思っていましたが、6月あたりから営業を再開したようです。それではぜひとも行ってみなければなるまいと、このたび初訪問しました。
 古い木造家屋を改装したような外観。背中の丸まった小柄なおばあさんが元気に接客。こういう店は大切にしなければなりません。

 カツカレー900円。
 この店の最高値メニューです。ちなみに2番は、カツ丼とチャーシューメンの800円です。
 大衆食堂のカレーを絵に描いたような出来栄え。楕円の銀皿に、もうこれ以上かけたら溢れますというぐらいにカレーがぶっかけられていて、腹ペコの客をまずはビジュアルで喜ばせます。
 そしてまた、もったりした感じのこの味、この濃さ、このとろみ。小麦粉で伸ばし、中華ダシなんかで味を調えているような、いわゆる「そば屋の味」です。
 オリエンタルな香りが強いわけではありません。豚バラ肉とタマネギしか入っていないようなカレーです。味だって、正直言ってしまえば格別なものではありません。でも、おれは今、食堂でカレーを胃の中に流し込んでいるんだという充実感はきわめて強いものがあります。

 カツは、やや小ぶりですが厚みはしっかり。焦げ茶のいい色になるまで揚げられていて、その香ばしさが鼻腔をくすぐります。肉質も良好だと思います。
 なので、このカツだったら、カツ丼もさぞかし旨いのだろうなと思います。

 ボリューム的にもまあまあといったところで、異常に多いわけではありません。したがって、少々コスパ的に難ありですが、なつかしい味のカレーをいただいたことへの深い満足感がありました。

inakura 201607

 旧櫛引町、下山添にある「稲倉食堂」を初訪問。
 町はずれの、屋敷林のあるふつうの農家の一軒家といった佇まいの建物。その玄関に暖簾が下がっているだけのような、素朴な店です。店内では体格のいい男性料理人と、二人の元気のいいおばちゃんが切り盛りしています。待っている間、頻繁に出前注文の電話が鳴ります。「すこし時間がかかるども、いいかのう」と確認しながらの注文受けが続きます。

 カツカレー850円。ここではカレー中華650円が売れ筋と聞いており、隠れメニューのカレー中華・汁抜きというのもあるとか。つまりはカレーがうまいということなのだろうと鼻を利かせての注文です。

 その読みは大正解。カレーがいいのです。
 大衆食堂のカレーというと、小麦粉で伸ばしたぽったりとしたものがこのあたりのメジャーです。それはそれで郷愁をそそってうまいのですが、ここのカレーは本格派。市販のカレー粉に例えればS&Bの味に振れており、ターメリックが効いたバタ臭い味で、オリエンタルムードがしっかり感じられ、食欲をそそります。
 しかしそれだけではなく、どこかに大衆食堂の味が潜んでいます。思うにそれは、中華スープなどを隠し味に使っているからで、ちょっぴり塩味を利かせているあたりに秘策があると考えるのですが、どうなのでしょう。

 カツは、厚さこそほどほどですが、揚げ具合はバッチリ。カレー+カツのご飯に対する比率は高く、「ごちそう」としてのプレミアム感をしっかり創出しています。
 付属の味噌汁も秀逸。ナス、厚揚げ、ワカメ、ネギといった具材の充実度がすばらしい。
 キュウリ漬けはかつお節をまとっている変わり種で、これもおいしい。

 この店、素朴な雰囲気が最大のウリなのかと思ったらさにあらず。メニューも充実しているのは立派です。麺類のほか丼類、定食も豊富なので、ぜひ再訪しなければナラヌと思ったところです。

manaka 201610

 余目廻館、R47沿いにある「食事処萬菜家(まなか)」を初訪問。
 自家製の旬な新鮮野菜を中心に、メインの肉や魚も地産地消にこだわっている農家レストランというふれこみで、全メニュー750円で提供している店です。

 一番人気はとんかつ定食のようですが、昨晩あたりからカレーが食べたくなっていたところだったので、「ボリューム満点!」のポップにも惹かれて、カツカレー750円を選んでみました。

 なかなかゴージャス。メインディッシュのほかにたっぷりサラダ、味噌汁、漬物でこの価格はウレシイ。
 ミルクを使ってまろやかさを醸し出していると思われるカレーはスープカレー的なとろみを湛えていて、量的にも不足感がまったくないぐらいに多めにかけられています。
 とんかつは、衣がやや厚めですが、庄内豚らしいジューシーなものでまずまず。
 福神漬も惜しみなくという感じで添えられています。

 訪問時、店の切り盛りは女性2人でやっていたようで、接客も飾りなく、アットホーム的でコンフォータプル。その雰囲気は味噌汁にもよく表れており、油揚げなどの具材が多めで上品な薄味仕立てになっています。
 橙色の漬物はパプリカでしょうか、自家製のよう。

 ここ、コスパが高いと思う。近いうちに再訪して、こんどは定食類を食べてみようと思います。

palette 201611

 休日なのに酒田で朝からひと仕事して、終えれば10時半。ちょっと早いけど、午後からも業務があるので、昼メシを食べておきたい。
 そこでチョイスしたのが、10時からオープンしている酒田市大町の「グルメ館パレット」。よし、やっている。開いててヨカッタ。初訪問です。

 店のつくりは喫茶店風。高い天井に付けられたファンが回り、南側の窓からは小春日和の陽射しが入り、室内は暖かめの温度と、文句のない寛ぎ空間になっています。
 メニューをめくると、ピラフやパスタ、カレー、ケーキセットなどの喫茶店のメジャーメニューに加えて、フライものの定食や、天ぷら定食、そば・うどんまであるという、不思議な店。

 今回は無難に、「オリジナルカレー(サラダ)800円」を所望。
 配膳されるや、スパイシーないい香り。いいなあ、喫茶店のカレー。
 先に運ばれたサラダは、刻みたてで新鮮。単なる添え物ではなく、存在感のある見栄えがします。ドレッシングはフレンチですが、独特の甘みがあります。砂糖の甘さだと思いますが、ひと工夫されている感があってよろし。

 メインディッシュは、この時間に食べるものとしては適量。はっきり言えよということであれば、少なめです。
 具はほとんど溶けていますが、薄く切ったタマネギを加えて味を調えている様子。大きな豚のブロック肉が2個。それは噛むほどに豚肉の味がぎゅぎゅっと染みだして、食べながら大きくうなずいている自分。こちらもスパイスの中に微かな甘みがあります。
 ライスは、ふっくらと炊き上げられて真っ白で上質。窓から入ってくる光を浴びてきらきらと輝いています。
 福神漬もたっぷりで、納得でした。

 喫茶店特有のたゆたうような寛ぎが得られ、よかったです。ここで天ぷらそばを食べるというのもオツなものかもしれません。