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 この店については何度かこのブログでも紹介していますが、このところ外食の機会が増えている中にあって、その一群からはっきりと頭ひとつ抜け出している感があります。

 「はやい」、「安い」、「うまい」の良い食堂の基本定義を軽くクリアし、「熱い」、「多い」、「楽しい」のセカンダリーの3ポイントもこれまたクリア。
 「はやい」については、この店以上のスピードを有する店を知りません。だから料理は当然「熱い」。オヤジさんと奥さんの連係プレーが芸術の域に達しており、それをカウンター越しに眺めるのが「楽しい」のポイントです。
 「うまい」については、特徴的なのはソース類。野菜にかけるドレッシングはもちろんのこと、魚介類のフライに添えられるタルタルソース、焼きナスなどの副菜にかかるゴマ味噌などはすべて手づくりで美味。漬物、味噌汁も自家製で、どこも手を抜いていないと感じさせます。
 「安い」と「多い」はセット。メインディッシュの野菜類は山盛りだし、2つ付く小鉢も、小鉢の域を逸脱するボリューム。しかし、この充実度はけっして栄養バランスを犠牲にして成り立っているものではありません。もしかしたら店の奥さんは栄養士?
 「楽しい」について付け加えれば、店の二人は職人肌でまったくの無口。オヤジさんが客としゃべっているところは一度も見たことはありません。でも奥さんには小さな声でなにかと話しかけています。
 奥さんも客に媚びるような態度は見せませんが、話しかけるとにっこり笑って受け答えするのがちょっとチャーミングです。そんなちょっとした発見こそが、「楽しい」の真髄なのです。

 日替わりのあすなろ定食は、メインディッシュだけで20数パターン以上はあるのではないか?
 この日のメニューは、エビフライ(5本)、ミニカレー、豚肉サラダ。
 750円で、フツーの2食分ほどの満腹感と栄養補給ができます。



 米沢市内での打合せの帰り、正午を過ぎたので、噂の弁当を買って帰ることにしました。
 初訪問するこの店は、米沢市役所近くの牛肉専門店「さかの」で、店内には「米沢牛美味デリカ」という惣菜・弁当のカウンターがあるのです。

 この店の一番のヒット商品は、肉ダンゴ弁当525円。これに米沢牛のコロッケ84円を追加してみました。味噌汁付きです。

 肉ダンゴは、大きいのが3個で、非常に美味。
 きめの粗い牛肉などのミンチを丸めて衣をつけて一度揚げ、それに甘酢あんをまぶしたもののよう。なので、一般の肉ダンゴと違って表面がサクサクしていて中がジューシーという初体験の食感でした。
 たこ焼きに例えれば、フツーのたこ焼きと“銀たこ”のたこ焼きとの違い、といえば……かえってわからなくなりますかね。(笑)

 肉ダンゴのほかにはポテトとマカロニのサラダ、ウインナーソーセージと千切りキャベツ、ナスとインゲンの煮物、キュウリの漬物、それにフレッシュオレンジ。レモンも添えられて、なかなか見栄えもよろし。
 甘酢あんがけっこう濃い味なので、おかずの量は弁当内で十分。コロッケは余計でした。ごはんの量は、多くもなく、少なくもなく。若い男性にとってはやや物足りないくらいでしょうか。

 「さかの」の弁当はほかにも、牛焼肉、牛カルビ、牛タン、豚ヒレカツ、ハンバーグ、若鶏からあげ、米沢メンチカツ、エビチリ、酢豚など、メニューが実に多彩。
 しかも、これらがすべて525円の均一料金で楽しめるというのです。酢豚弁当なんか、さっそく食べてみたくなったりして。
 機会があったらまた買って、お昼に食べることにしましょう。

sakano 201008

 好きな食べ物は何ですか?と訊かれれば、ラーメンと酢豚定食と答えるでしょう。そのくらい酢豚も好きなのです。

 先だって、肉屋さんで惣菜も扱う「さかの」の肉ダンゴ弁当を試してみましたが、これがなかなかコスパが高くて、味もよかった。
 数あるメニューはいずれも525円。その中に酢豚があることもしっかりチェックしていました。

 このたび再訪問し、その酢豚弁当をチョイスし、タレ付きメンチカツ105円をプラスしてみました。合計630円の弁当とは思えないでしょ?

 前回の写真と比べてみると、メインのおかずだけでなく、フルーツ、サラダ、漬物、副菜などもすべて入れ替わっています。いろいろ工夫しているんだなぁ。

 昼休みに、その日の気分でメニューを選び、気が向けばコロッケなんかを添えて、弁当をぶらさげて帰ってくる――というのも、多少サラリーマンの哀調がこもっていて、悪くはないのではないか。

ohtsukaya 201012

 超どろりのあんかけを体験した川西町の「大都嘉屋」を再訪。
 立派な中華料理を提供している様子が気に入って、自分の中ではこの界隈ではいまや屈指となっている名店です。

 今回は炒飯か五目焼きそばか餃子が10個つく餃子定食にしようと思って入店したところ、入り口のボードに今日のランチは牡蠣フライと書いてある。
 ほうほう、そうかそうか、それでは予定を変更。カキフライは好物なのだ。定番メニューのほうはいつでも食べられるしな。

 その今日のランチは730円。
 コストパフォーマンスを重視する者としては、そう満足できる値段設定ではありませんが、一般的にいえば極めて妥当な料金でしょう。

 大きめのカキフライが4個。もう1個加えて5個ならまったく文句はないのでしょうがねぇ……。
 そのフライ、新鮮なパン粉が用いられているとみえてとてもサクサクしてよろし。それにたっぷりのタルタルソースをつけて食べれば至福の極みです。

 サーヴのしかたがおしゃれ。これに中華スープと柴漬けとごはん。
 ごはんについては、ボリュームに不満はありませんが、質については、県下に響く米どころのものとしてはイマイチ。肝心なところで手を抜いてはいけませぬぞ。

asnaro 201102

 いちばん好きな食堂。
 とにかくスピーディ、それでいて大衆食堂にしては洗練感、清潔感があり、味、ボリュームともに満点です。

 毎日メニューが変わるある日のあすなろ定食750円。
 中華風肉巻きがメインディッシュで、イタリアン風のミートソースがたっぷりとかけられ美味。
 添えられた野菜もたっぷりで、もしかしたらわが胃袋はこの野菜に惚れ込んでしまっているのかもしれません。新鮮な千切りキャベツ、レタスに加えて、彩の紫キャベツ、細切りニンジン、パセリが乗って、その上にはこの店オリジナルのドレッシングがかけられています。
 一口目はこの野菜から、というのが、いつもの食べ方になっています。

 小鉢は2つ。いつも鉢からあふれんばかりの具だくさん。この日はミートボール肉じゃがとマカロニサラダでした。
 もしかしたら採算を度外視していないか?と懸念しているところです。

 夫婦で切り盛りしているようで、その連携は見事。すがすがしい。片方が欠ければこうはうまくはいくまい。
 なので、2人とも健康には十分留意して、いつまでも元気で店を開けていてほしいものだと願ってオリマス。

hanjoken 201103

 転勤の内示があり、置賜地方で勤務する日も残り少なくなってきたので、営業の機会があれば昼食はできるだけこの地の店で食べて心残りのないようにしておきたい! ということで、川西町の「繁昌軒」へ。

 ココではすでにラーメンはチェックしているものの、店のウリといえる各種洋食系の定食を一度は食べておきたい、という考えです。

 ハンバーグ、メンチカツ、コロッケといろいろあるメニュー中、ほぼ最安のグループから、クリーミーコロッケ定食750円をチョイス。

 定食系は出来たてアツアツであることが重要な要素のひとつであるとの考えを持っていて、そういう意味でスゲーなぁと思ったのは、コロッケの中のクリームがめちゃくちゃ熱くて、一口めで口内火傷。これだけ熱ければ文句はあるめいと言われたような熱い衝撃が、口内をかきみだしてくれました。

 配膳されたときはな~んだ2個かよと思ったものですが、俵状のコロッケはけっこう大きく、ボリュームは十分。ご飯が少々足りないと感じてしまうほどでした。

 店のつくりは小奇麗だし、店のオネーサンの接客も丁寧で好感が持てるのですが、値段については総じてやや高めで、少し奢ったものを食べようとすると千円以上になってしまうのが難点。定食、丼類がそれぞれもう100円程度安ければ、通ってしまいたくなるような店でした。

 だがしかし、あぁさようなら、繁昌軒。この次に訪れるのはいつになるのだろうなあ……。

ajimura 201104

 たくさんの小鉢類がサーヴされるという噂を聞きつけたので、行ってみました。
 山形市松原地内にある、日中は食事処、夜は居酒屋というような店です。
 800円前後の価格でとんかつとか焼肉とかの定食類がいくつかありましたが、一品料理にカキフライ350円があったのを見つけ、これを定食でやってもらえるか訊いたところ、快くOK。
 ということで、カキフライ+定食、350+200円がコレ。

 どうですか。スバラシイと思いませんか?
 メインディッシュのカキ4個こそやや物足りない雰囲気はありますが、それでもタルタルソースがたっぷりついていてグー。ほかに左上から順にふきのとうの天ぷら、ほうれん草ともやしのおひたし、ひじきの煮物、きゅうりの古漬け、納豆、青菜煮、湯豆腐、春雨サラダ。これにアツアツの味噌汁とたっぷりのごはんで、たったのプラス200円です!
 写真を撮るのに身を後ろに引かなければならないほどの皿の量。
 うれしいじゃないですか。楽しいじゃないですか。全体としてこれで550円って、考えられます?

 小鉢それぞれのクオリティは標準的かもしれませんが、これだけやってくれる店はそうないと思います。

 あとから来店したお客さんはカツ丼をオーダーしていましたが、それにもちゃんと小鉢類が付いてきていましたから、推測すれば、麺類を単品で頼んでもそれらは付いてくるのではないのかな。

tsubasa 201105

 駅西の「つばさ」を初訪問です。
 セットものはない模様。ではまぁ、この店のウリと思われる牛スジ煮定食850円をいってみよう。

 煮込みは定番の甘じょっぱい味付けで、具は、におい消しに入れたと思われるニンジン2切れとネギ少々のほかはすべて牛スジです。
 その肉は脂身を適度にまとって当然ながらこってりですが、煮ダレはそうでもなく、なかなかいい味を出しています。
 納豆とともに食べて多少減らしたごはんの上に、この汁をたっぷりぶっかけてかっ込むという下品な食べ方をしましたが、いやはや、こういう食べ方がうまい!のです。

 このほか厚揚げと大根の煮付け、ワカメと豆腐の味噌汁、タクアン2切れ。ふと思うのは、漬物以外は噛み応えのないものばかりだなぁ……。

 うーむ……。メシは盛りがよくて好感が持てますが、全体としてのコストパフォーマンスはやや物足りない印象でしょうか。
 自分の価値観でいけば、このままの状況ならば750円。850円でいくのなら、味付け海苔1袋もしくはちょっとしたサラダと、タクアンもう2切れはつけるべきだと思います。キビシイかな?

sankou 201107

 初訪店。値段設定がやや高めなので、B級愛好者としては敬遠していたのでした。
 ところが。実際食べてみると、その値段もうなずけてしまうような内容でした。

 メニュー中、あえて最安値クラスのカニクリームコロッケ定食900円を。
 B級愛好者はどの店においても基本メニューから入るのが鉄則。それがいちばん、その店の実力を図るためにもいいと感じているので。
 まあ、高いメニューを頼んでみたらてんでおいしくなかった、ということを嫌う、とも言えます。

 で、この定食、グレードが高いです。
 コロッケは、カニがたっぷり。たとえばファミレスあたりの冷凍モノとはワケが違います。
 そして、それにかけられるのはフレッシュな酸味が際立つトマトソース。
 添えられた野菜にも紫タマネギのスライスが入るなど一工夫あって、ゴージャス感を醸し出しています。

 小鉢の冷やっこは、醤油で食するのではなく、和風ドレッシング様のタレがかけられ、小エビがトッピング。料理はこのひと手間が大事なのかもしれません。
 味噌汁、漬物も手が抜かれていず、高評価です。

 難点は、カウンターがないなどのため、一人では入りづらそうなところ。
 グルメの同僚や友人などと2人で、というシチュエーションが理想かもしれません。

 洋食とラーメンがセットになったメニューもいくつかあって、それらもおいしそう。
 この店の実力が高いことがわかったので、今後はそのあたりをねらって再訪することになるでしょう。

shimbori2 201107

 ココならコレとの情報をもとに訪問しましたが、口コミってすごいですね。まことに美味でありました。
 煮込み定食600円。
 まずは値段がスバラシイ。この値段でいいの?

 煮込みの具にはこんにゃくや豆腐などが一切入らず、まったくモツのみという潔さ。このあたりが人気のもとなのでしょう。
 それに大量の白ネギがふりかけられ、見た目でも食欲をそそります。
 これに七味をぱらぱらと振って、モツをつまみあげてみると、そのどれもが絶妙にプルプルで、いい感じに脂身をまとっています。

 愛いヤツよ、どれどれ……などと一人ごちながら口に運ぶと、弾力はたっぷりだけれども歯ごたえをほとんど感じない程度に煮込まれたモツの味が脂とともにじんわりと口内に広がり、至福感が。

 甘みを抑えた味噌味で、これは何口でもイケルなぁという飽きのこない味付けです。そして、唐辛子の適度な辛さ。
 きっと、この味と辛さ加減にハマってしょっちゅう食べにきている中山町の役場職員なんか、多いのだろうなぁ。

 キャベツとレタスが中心のサラダは、彩りにニンジン、ピーマン、さらにはタマネギの薄切りも入っていて、それなりに質感あり。フレンチドレッシング添え。

 ごはんは、残念ながら比較的少量。
 まぁこれは、たこ焼きの何本かで穴埋めすればよいことですがね。

 また行きたいかって? 自信を持って、YES。

jintei 201108

 市内最強の定食屋は「あすなろ食堂」デアルと信じて疑わない自分ですが、そうは言ってもほかを知らないんじゃなぁ……ということで、市内北部の「仁亭」で食べてきました。

 この店の一番人気メニューである鶏唐サラダ定食780円を。
 千切りキャベツを中心にキュウリ、トマト、コーンなどが入ったサラダにゴマ醤油ドレッシングをかけ、その上に鶏の唐揚げを乗せ、刻み海苔をほどこして和風かつあっさりとした仕上がりに。
 ひとつひとつを切って一口サイズにした唐揚もなかなかウマイです。

 しょっぱめの味噌汁は、なんだかすき家あたりと同じ味がするもので、うまみはありますが毎日これだとチト辛いといった感じのもの。
 ほかにキュウリ漬けと少し唐辛子の味がついた玉こんにゃく2個。
 ごはんは温かくてうまいけれども、量はそこそこといった感じです。

 よい定食屋の条件は、早い、安い、うまい、熱い、多い、楽しいの6つだと思っていますが、この店の場合……、
 配膳まで15分超というのはビビー。いつも混雑しているとの話を聞きますが、この店が混むわけは、料理の手際がよくないからなのではないか。あすなろなら何人か客のいるときでも5分とかかりません。
 値段も、この界隈では標準的で、安いとはいえません。「国味」の鶏の唐揚定食は充実・大量なのに680円です。
 量は一般的で、胃が驚きヨロコブようなものではありません。
 店の雰囲気は、とりたてて明るいとか、調理の技が見えるとか、店員同士のやりとりが興味深いといったことは、あまりありません。
 その日いちばんで入店したのに、一人の客はただちにカウンターへと誘導したがる無粋さにはちょっとがっかり。ほかに客は誰もいないじゃないか。こっちは明るい席で写真を撮りたいのだよ、青年。

 ということで、うまい、熱いはクリアですが、ほかはもうひとがんばりでしょう。
 まあねぇ、「あすなろ食堂」と比べられてもつらいのだろうけどな。

moritatsu 201109

 大盛りの定食屋があると聞いて、休日に天童まで。
 券売機で鶏唐定食680円の食券を買って席へ。
 10分ほど待って登場しましたが、いやはや、すげぇ。
 3~4歳の子どもの拳ほどもあろうかという大きな唐揚げが7個。たっぷりのキャベツ。
 特大サイズの味噌汁。大盛りのごはん。
 それに茹でモヤシの小鉢とお新香。

 写真を見ても実食したときのインパクトは伝わらないでしょう、きっと。
 それもそのはず、どの皿もどの器も特大なので、写真では実寸がうまく表現できないのです。

 メインディッシュは直径30センチ前後だし、味噌汁なんてどんぶりですよ、あれは。
 ごはん茶碗が小さく見えますが、これが一般の店の大盛り級の器だと思ってください。

 唐揚げなので、山形市の「国味」と比較してみましょう。
 値段は同額。
 唐揚げは、ボリュームはもり達のほうが上。国味より大きなものが7個ですから。味は好みでしょうが、洋芥子をちびちび塗ったり、レモンを絞ったり、ドバッとソースをかけて食べたりと、自由自在の食べ方が楽しめました。
 サラダの量もこちらが上。たっぷりのマヨネーズが添えられているところもグッド。
 味噌汁。これが決定的な違いでしょう。400mlぐらいはあるんじゃないか? たっぷりいただけて、胃が嬉しがっています。
 ご飯の量はハイレベルなところでほぼ同等。

 これだけのボリュームにもかかわらず、ごはんと味噌汁はお代わり自由だというのだからスゴイ! 大衆食堂の鑑だ!!
 となりで食べていた兄ちゃんはごはんをお代わりしていました。しかも、店員にどのくらいか訊かれて、「フツーに」などとのたまう。だ、だいじょうぶなのか?
 完食していましたが、ぐったりして大きなため息をついていたな。そうだろそうだろ……。

 自分は、お代わりなど最初から考えられず、どうやって全部を平らげようかとペース配分に留意するのが精一杯でした。
 食後も長時間にわたって満腹感が解消されません。もう若くないんだから、このような暴食はそろそろリタイアしなければならないなぁ……。

seno 201109

 気になっていた大衆食堂。日曜日、開店直後に行ってきました。
 清池(しょうげ)工業団地に近い立地とあってか、日曜日はほかに来客もなく、たまたまかとは思いますが、11時半頃に退店するまで貸切でした。
 きれいな店構えで、メニューもごはんものから中華、日本蕎麦まで豊富。実際に体験してみて、この店が人気店だというのもうなずけます。

 看板メニューの牛煮込み定食850円。
 威風堂々のビジュアルで登場!
 牛肉がた~っぷり! 写真では器の中全体が牛肉だらけのように見えますが、残念ながらというか当然というかそういうわけではなく、厚みをもった牛肉層の下は一口サイズのタマネギと味の染み渡った平こんにゃく、さらにその下にはパック詰めのものにして半丁ほどのボリュームの豆腐が入っています。

 味は、煮込み料理にありがちな極端な塩辛さはなく、食べていて安心できる程度の甘辛いもの。ぜんぶ飲んでしまったけれど、あぁしょっぱい!という感覚はありません。
 まぁ、芋煮会のダシの味――と形容する向きもあるでしょうが、それとやや異なるのは、多用されているタマネギからの甘みが加わっているとでも言えるでしょうか。

 小鉢類は、オクラと青菜の煮物、さやいんげんのおひたし生姜添え、紫蘇とミョウガも加わった白菜とキュウリの漬物。
 ごはんはふっくらのものが、働き盛りの男性にとってはちょうどいいぐらいの量でしょうか。

 この充実度でこの料金なら、割安という印象まではいきませんが、納得でしょう。
 再訪の可能性は、高いです。

tsukasatei 201109

 休日に寒河江の112号バイパス沿いにある「つかさ亭」まで足を伸ばしてみました。
 メニューを見ると、ベーコンエッグ定食680円を除いた全メニューが750円から880円までのバンドに。この程度の差だったら最高値でもいろいろあるほうがいいかなと考え、MIXフライ定食880円を。
 ライスは大盛りがサービスだというので、それを。

 フライは、鶏の唐揚げ、カニクリームコロッケ、エビフライ、白身魚フライの4種。唐揚げや海老は自作の衣・味付けでしょうが、白身魚は冷凍ものに近いような……。
 それに手刻みのキャベツ千切り+ミズナのドレッシング添え、バターマヨネーズであえたスパゲッティが少々、皮付きのバナナ4分の1程度。これにレモンとタルタルソースが付いています。
 小鉢は鶏の皮とキュウリのピリカラあえ、そしてタクアン。味噌汁はワカメととろろ昆布。味噌汁がぬるいとの事前情報がありましたが、そんなことはなくアツアツでした。

 店内は個室化や席ごとの仕切り、間接照明、イージーリスニング風の音楽などでソフィスティケイトされているようで、雰囲気はよし。
 一方、提供の品そのものは、全体としてよくまとまっている印象ですが、心がわくわくするようなインパクトには欠ける感があります。

 どちらかというとボリュームやお得感で勝負するというよりも、ドライブの途中にカップルで、友達同士で食事を楽しむような店、という感じでした。
 実際、入店してくるのは複数客が多く、単独で来ている人は自分のほかに一人。それはたまたまかもしれませんが、自分がよく行く大衆食堂は客の大部分が単独または男同士でガッツリというのが多く、そういうのとはやや趣きが異なる模様でした。

 食後しばらくして、少し胸焼け。揚げ物ばかりではツライ年代になったということなのでしょう。

kibunya 201110

 職場の同僚たちとともに、山形の東、防原にある「季分屋」を初訪問。
 予約をして行きましたが、正解。大繁盛で、フリで行ったなら昼休みの1時間では職場に戻れなかったでしょう。

 ハンバーグとエビフライセット700円。
 立派な海老とハンバーグに野菜添え。これにライスと味噌汁がつきます。

 味は確かです。
 ライスは少量。よく行く定食屋とはこのあたりが異なります。
 味噌汁はキャベツとなめこで熱々。
 これに食後のドリンクも。(今回はミニコーヒーを所望)

 これらをナイフ&フォークででも、箸ででも、もうアナタの好きにして食べていいのよ、建物のつくりは和室だけど、座ってでも、腰掛けてでも、どうにでもして食べていいのよ……という不思議な時間を楽しむことができました。

 これで700円なら大満足です。いろいろなメニューがリーズナブルな料金で提示されていて、また、季節によってメニューが変わるようです。
 さらに、1,000円のメニューであればデザートのケーキまでついて、もう、超満腹になるのだとか。
 こうなれば、再訪の機会も考えなければならない、となるのでしょうねぇ。

maruya 201110

 初訪問。
 まずはフラッグシップメニューをということで、味付けとり唐揚げ定食690円を。

 見た目なかなかいいじゃないですか。こんもりキャベツと、ごはんがてんこ盛りというのがそそります。

 唐揚げ定食の場合の常として、銘店の「国味」と比較してみると……。
 メシの量はほぼ互角で互いに満足のいくボリューム。
 メインディッシュは、キャベツの量は圧倒的に○屋の勝ち。和風ドレッシングをほどよくまとっていて、肉、ごはん、野菜と三角食べ(小学校の給食のときに教わった)ができます。
 国味とちがってレモンがついていませんが、自分には必須アイテムではないので気になりません。

 唐揚げは、肉質についてはいずれもジューシーで互角ですが、衣については国味がサクサク系なのに対して○屋はややもったり。このあたり、食べる人により好みが分かれるでしょうか。
 肉の量については、○屋が一枚上。国味は5個、○屋は4個ですが、○屋のほうが一つひとつが大きいです。

 味噌汁は、味もそうですが、量がやや少なめなところまで互角。
 なぜか瞬発力がないと感じた漬物は、国味が上。

 10円だけ○屋が高いですが、野菜たっぷりのアドバンテージで○屋に軍配を上げましょう。
 満足、満足。安い、うまい、多い、できたての大衆向けの定食屋がやっぱり一番ですね。

honaka 201110

 以前から気になっていた、町の小さなレストランといった感じの「帆NaKa」を初訪問。
 ミックスフライ膳のごはん大盛り750+50円。
 いいんじゃないでしょうか。気に入りました。
 このクオリティで、しかも食後のコーヒーまできちっとサーヴされて、この価格。店の雰囲気、シェフの応対などもカジュアルかつ小奇麗。

 フライは、海老、ホタテ1/2×2、キス、イカゲソ、とんかつ×2の計7個。粗めのパン粉を用いて手づくり感を演出しており、海老やキスなどはまだ材料の透明感が残るような絶妙の揚げ加減。そして、それぞれ尻尾までパリパリと食べられてしまいます。あぁ、至福だなぁ!
 洋芥子が添えられていますが、できればタルタルソースが少しほしいところ。

 野菜は、サザンドレッシングがかけられた別添えのサラダ。加えて、メインディッシュのほうにもマヨネーズが網目状にかけられた千切りキャベツとたっぷり。

 ほかに、ぜんまいの煮物、むき海老の載ったミニ茶碗蒸し、漬物、ワカメスープ。

 ライスは、日頃行く大衆食堂たちと同等の満腹感を得ようとするならば、50円プラスして大盛りにすることが必須でしょう。まぁ、一般の方ならその必要はないでしょうが。

 とんかつや生姜焼き、ハンバーグなどの洋食系のほかに、ホッケ焼き膳とか鍋焼きうどん膳などの和風メニューもあるようです。
 小洒落た感じの小あがりもあるし、なんだかいろいろな用途で活用できそうな店だなと思いました。

kofuku 201110

 だいぶ前のことになる10月31日、父が入院している病院から、容態がよくないので心電図モニターを設置しますとの連絡が。
 そのことを母に伝えるため実家に電話を入れると、午前も午後も不通。なんだか不穏な雰囲気を感じていましたが、夕方には案の定、まず母が不整脈のため市立病院の緊急外来に向かったとのこと。すぐに病院へ。
 翌日再診することで実家へと送り届け、自宅へ戻る途中、腹が減ったので夜9時までやっているこの店に滑り込み、石焼ハンバーグ定食750円をたのんだところで、こんどは父の病院から危篤の報せが。
 結局その夜、父は息を引き取り、一人彼岸へと旅立っていきました。

 そんなことで急いでかっ込んだので、味もなにもよく覚えていないのですが、写真だけはこのように残っているわけで。

 深夜、亡骸を自宅へと搬送するため病院の外に出ると、一片の雲もない空に、天の川さえも目視できるのではないかと思えるほどの満天の星。
 あのぎらぎらとしたありえないような星空と、晩秋へと向かうこの季節でありながらむしろ爽やかなぐらいの夜風の肌触りは、これからずっと忘れられないものになっていくのだろうな。

gikai 201111

 あちこち食べ歩きをしている人にとってもココを知るヒトはそう多くはあるまい。
 県庁隣の県議会の建物には食堂があり、一般の方々にも開放されているのです。
 料金は激安とはいかないまでも純民間より安め、内容は社員食堂レベルよりは一枚上、といったところでしょうか。

 この日のレディズセットは回鍋肉と大根の煮付け。これで600円!
 日によってメニューは変わりますが、ライス、味噌汁はセルフサービスで、気立てのよい厨房のおばさんがたんと食べなさいと言ってくれ、しっかり食べることができます。

 議会開催中をはずせばそう混雑することはなさそうなので、ゆったりとした気分で食事ができることでしょう。

asunaro 201112

 大衆食堂の一流店、「あすなろ食堂」。
 この日のあすなろ定食750円は、焼肉、ほうれん草のおひたし、大根の煮物。

 まず焼肉。千切りキャベツたっぷり上にパラリと豚肉の細切れが載っているように見えなくもありませんが、実は、真ん中の部分はキャベツがほとんどありません。つまり、ほぼ底のほうまで焼肉です。
 ほうれん草のおひたし。異常に多いです。我が家で食べるおひたしよりも多いくらい。手きざみ風の海苔がかけられ、完全にコスト度外視のように見受けられます。
 煮物は、大根のみにとどまらず、油揚げ、こんにゃくも入って充実。
 味噌汁は「食べる味噌汁」と感じるぐらいに具だくさん。ワカメ、青菜、麩などがたっぷりです。

 いやぁ、満腹。キャベツにかかっているココのドレッシングはクセになる味で、これを味わうと「あすなろに来たなぁ」という実感が湧いてきます。

 店のおじさん、おばさんは愛想が悪くて……という情報も目にしますが、いやいや、一生懸命仕事をしているだけなのです。
 客がやや途切れたときなど少し余裕があるようならば、おばさんに話しかけてごらんなさい。にっこり笑って話に応じてくれますから。