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tachibana 201603

 3月後半の3連休を利用して、長野・松本方面へドライブ旅行に行ってきました。その道々に食べたものシリーズです。

 まずは、妙高市の住所で言うと栗原の、「たちばな」という豚汁の店に寄ってみました。妙高はねうまラインの北新井駅界隈。ここの豚汁は「新井名物」なのだそうです。
 入店は11時前。10時開店のようです。

 とん汁定食(小)、850円。
 サーヴが早っ! ものの30秒ぐらい? まあ、汁をよそって出すだけだからね。
 腹の減り具合の都合上「小」にしましたが、量はこれで普通かつ十分でしょ。

 豚汁は、白味噌が勝ったとろりとした味わいで美味。具は、たくさんの豚バラ肉とタマネギ、そして木綿豆腐。ジャガイモやニンジンなどは入りません。塩味が強めに仕立ててあるので、これだけで十分ごはんのおかずになる勢いです。七味をふりかけて熱々のところを食べれば、舌も、身体も、心も喜びます。
 これにひじきの煮物と白菜の漬物が付いて、ごはんが進みます。

 ちょっぴり高いかもしれないけど、満足度は高いです。
 この店監修の「妙高豚汁ラーメン」というカップラーメンを130円で売っていたので、それを1個購入して店をあとにしました。
 「とん汁ラーメン」というメニューもあり、それにも興味津々。近くにあったなら通いたくなるような店でした。

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zaimokutei 201604

 県庁に用向きがあり、2年ぶりに寄ってみました。
 ここのメニューのいくつかは一時期ヘヴィローテーションで食べていたことがあり、今回何を食べるかを決める段になって、まあ何でもいいや的になってしまい、同行者の数人と同じ野菜いため定食680円に落ち着きました。

 メインディッシュの野菜量は格別多くはないけれど、安定したテイスト。配膳がえらくスピーディーで、注文後3分程度しかかかっていなかったと思います。

 真っ黄色の塩辛め、パリパリのタクアンと、中華スープがセットになっています。ライスの量は適量かな。

asunaro 201604

 約2か月ぶりでの「あすなろ食堂」。
 この日のあすなろ定食790円は、イカ天、ミニカレー、細切り竹の子の煮物。
 これにモヤシのキムチ風、ワカメたんまりの味噌汁、どんぶりのごはん。

 寡黙な店主の活躍が見事。イカ天に衣をつけて揚げながら、カレーを鍋から小鉢に移し、ライスをどんぶりに盛り付け。
 その間に女将さんがキャベツの千切りを皿に分け、それにニンジン、紫キャベツ、パセリをトッピングしてドレッシング。最後に熱々の味噌汁をよそってはいドウゾ。
 この一連の二人の共同作業を見るだけでも訪問する価値があると言っていいでしょう。

 また、これを790円という良心的な料金で供することができるのは、人を雇わずにご夫婦二人で、日々が静かに暮らせればいいと割り切って営業しているから(多分)だと思います。
 客に媚びず、深入りせずという姿勢も、ともすれば無愛想と映るかもしれませんが、慣れるにしたがってそれが心地よいと思えてきます。

 いい店です、あすなろ食堂。



 奄美に来て昼メシといったら「鶏飯」。今回は有名店で食べるんだも~ん♪
 ということで、旧笠利町赤木名の外金久にある名店「みなとや」へ。

 店の入り口前にはでっかい地鶏のモニュメントがあり、「元祖鶏飯 みなとや」と大書されています。さぞかし儲かっているんだろうな。
 その礎石には次のように書かれていました。

元祖鶏飯の由来
 鶏飯料理は、今から約400年前、奄美が薩摩藩の支配下のころ、ここ赤木名で役人をもてなすために考え出された超贅沢な料理でした。内容も鶏肉の炊き込みご飯で、庶民には口にすることもできない高級料理でした。
 昭和20年、当みなとや旅館開業にあたり、初代館主岩城キネがふるさと料理復活の研究の末、開発した料理の一品で、現代風にアレンジし「鶏飯」として呱々の声をあげ、今日に至っております。
 さらに、昭和43年4月、現在の天皇・皇后両陛下ご来島の折、奄美を代表するお食事として当館の鶏飯が推奨され、両陛下が「おいしい!もう一膳」と催促までなされ大好評をいただきました。これを機に、またたくまに全郡に広がり、鶏飯元祖として、面目躍如、その普及ぶりに驚いているところであります。
 どうぞ末永くごひいきのほど、よろしくお願いいたします。
 第二代館主敬白

 世の中に似非元祖を名乗る店は多かれど、どうやらココは本当の様子です。

 入ってみると、想像どおり満員。しかしここまで来たなら諦めるわけにはいきますまいて。7~8人が並んでいるけど、列につこう。

 しばらく並んでしばらく座って待って、約40分後にようやくありつけました、鶏飯1,000円。
 並んだ甲斐があってデラウマでした。
 御櫃からごはんを適量よそって、それに皿の具をこれまた適量乗せ、鶏で取ったダシの効いた熱々のスープをたっぷりとかけていただくという珠玉のサラサラメシ。

 やや塩辛めの鶏スープは見た目透明感があってあっさり風だけど、実にコク深くて、これとご飯だけでもイケそうなもの。食べてみて、これより上の鶏スープはないだろうと思う。
 皿に盛られた具は7種。細く裂いた鶏肉、錦糸卵、刻みネギ、味付け海苔の袋ごと半分に切ったもの、味付けシイタケ、柑橘類を乾燥させて粒状にしたもの、タクアンなのか漬物風を細かく刻んだもの。

 いやはや、美味。体重や健康を気にしなければこれは何杯だってイケるぞ。おれも天皇陛下のように「おいしい!もう一膳」と自分に催促だ。

 結局、軽くではあるにせよ大きめのご飯茶碗に4杯いただいて大満腹の大満足。これって我が地元で供してくれるところがあったなら頻繁に食べに行くのだけどな。
 あ、でも、この味を再現できるかどうかはビミョーなのだろうな。



 旅の3日目。大島南部をめぐり、正午過ぎに南部のターミナル的な性格を持つ瀬戸内町の古仁屋に到着。ここで昼メシとしよう。
 観光客が食事をする場所といえば、古仁屋ではここがいちばんというか、人によってはここしかないとまで言う「せとうち海の駅」の2階にあるシーフードレストラン。

 「島のお母さん定食」1,000円を狙っていたのですが、入口のディスプレイを見てボリューム満点の「気まぐれ日替り定食」800円に変更。旅を始めてから魚介系は毎晩食べているので、海鮮系でなくてもいいかと。

 「うどんかそばが選べます」というので、うどんにしてみたものがコレ。
 鶏の唐揚がメインです。脂の少ない部位のものが5個ごろごろと。添えられたたっぷりの野菜は胡麻ドレッシングをまとってキャベツ、レタス、タマネギ、パプリカ、トマト。厚みのあるレモンは唐揚に絞りかけ、サイドのマヨネーズをちょい付けしながら食べましょう。

 ワカメ、分葱、揚げ玉の入ったうどんは、レベルの高い冷凍モノ。これができてからは、どこでもうどんを美味しく食べられる。
 ほかにはモズクの酢の物、揚げシューマイ2個、鯖とソデイカのカルパッチョ。

 すごいなあ。これで800円は安いよな。



 旅の4日目は、大島からフェリーで加計呂麻島へ。
 離島の離島では食堂や商店をタイムリーに見つけることが難しくなるので、朝のうちに古仁屋の惣菜店で弁当を仕入れていくことにしました。
 古仁屋には惣菜、弁当店が数店あり、日中は店を閉めて静かなのに、朝の時間帯はどこも営業していて活気があるのが面白いです。

 古仁屋中心部の県道79号から北に20mほど入ったところにあった「喜納惣菜店」という店で、「サカナ弁当」500円を買いました。
 箸袋には「喜納おかず屋 瀬戸内町古仁屋大湊」と筆字で書かれていました。

 この弁当を、昼を迎えた加計呂麻島の西安室集落で食べました。15年前の奄美・加計呂麻旅では実久集落の防波堤の上で胡坐をかいて食べたことを思い出しました。

 沖縄と違って、ご飯の上にまで脂っこいおかずが乗っているようなことはありません。しかし、ボリュームは十分にあります。
 白身魚のフライ、オムレツ風の玉子焼き、鶏の唐揚、かまぼこ、竹輪煮、豚の角煮、彩りのフキ煮、ダイコン・ニンジン・昆布の酢の物など。もう、これで十分でしょ。
 きちんと黄色いタクアンと赤い梅干しがついて、どこかでコストカットしようというような気構えは見えません。
 でも、ごはんの質ばかりはどうしても東北地方のようにはいかないようです。



 旅の最終日となる5日目の昼は、奄美の最後の思い出としてやはり鶏飯で締めましょう。鶏飯はこの旅のなかで2度目。
 空港に向かう途中のちょうどいいところに、「みなとや」と双璧をなす名店「ひさ倉」があるので、そこで食べることにして名瀬を発ちました。

 名瀬方面からR56を走り、龍郷町役場前を過ぎて1kmちょっと先に行った左手やや奥まったところに店があります。ここも15年前と違って店が新しくなっています。席数130超の無休の店。
 開店時刻の11時過ぎに入店して、けいはん1,000円を。

 先に行った「みなとや」は家族経営っぽい仕事ぶりでしたが、こちらはそれよりもずっとオペレーションが洗練されていて、たいした待ち時間もなくスムーズに配膳されました。

 具は、細裂きの鶏肉、錦糸卵、刻みネギに分葱、刻み漬物、刻み海苔、味付けシイタケ、柑橘類乾燥粉末、紅ショウガ。具の種類及び量は「みなとや」を凌いでいるかもしれません。
 よろしければご飯と鶏スープはお代わりができますとの嬉しいサービスだけど、こちらのキャパの関係上そんなに多くは食べられまへんのや。

 鶏スープはたっぷりあり、多めにかければきりりと熱く、食べ進めるうちに額に汗が滲んできます。それが鶏飯を食べる楽しみなのでしょう。非常においしく、「みなとや」と比較してスープの甲乙はつけられません。どちらも大満足です。これで安んじて奄美大島を離れることができそうです。(笑)

 またもやおいしく4膳。それでも御櫃のごはんには余裕あり。
 ここのシマウタも女性ボーカル。おおらかな声出しをするカサン(笠利)系だったでしょうか。



 奄美大島から飛行機を乗り継いで、18時半には羽田まで戻ってきました。庄内空港着は21時を過ぎるので、ここで夕食をとりましょう。空港内のレストランは高いわりに内容が伴わず、店員の客あしらいもよくないので極力避けているのだけど、こういう状況ではやむを得ません。

 何でもある東京で食べるのだから、できれば地元では食べられないエスニック系がよろしかろうと考え、「UPPER DECK TOKYO」っていうの? 第2旅客ターミナル3階に行ってみたところ。
 しかしそこにあるベトナム料理やトルコ料理の店を覗いてみたものの、コスパと内容からどうも食指がそそられず、結局そのいちばん奥にあった韓国料理店「Miss Korea」に落ち着きました。

 声をかけているのにこちらを見ようともしない男性店員がいたのには驚かされましたが(商売人とは思えないこういう輩は、都会だからこそ通用する。)、若い女性店員はコンフォータプルだったので、入ってやったぞコノヤロ。

 ビビンバ、定食、チゲなどの鍋類、粥類などのメニューから、比較的オーソドックスなプルコギ定食1,200円をチョイス。だから高いってば。前金制というのもなんだかなぁ、デアル。
 店の奥の2~3人掛けられるカウンター席が空いていたのでそこに客席して、運ばれてくるのを待ちました。

 しかし、癪だが旨い。熱々の鉄板で運ばれてきた肉の量もしっかりしているではないか。タマネギやキャベツとカルビ肉の相性、バランスもいい。
 キムチたっぷりだし、わかめスープもうまい。
 あぁ、マシソヨー。いいぞいいぞとご飯とともにパクつきます。バーガーショップのように調味料が置かれているコーナーからコチュジャンを持ってきて焼肉にどばりとかけて食べればなお旨し。

 味も量も納得。オープンスペースだというのが少々気になるところではあるけれど、ひょっとしてこの店、羽田空港内としては当たりのほうなんじゃないか。これなら東京の普通の店で食べたって1,000円はするでしょう。

 というわけで、男性店員以外はマルだった、ということにしましょう。
 これにて奄美・加計呂麻旅の道中に食べたもののレポートを終えます。

unasakahan 201605

 昼の時間帯に、イオン三川ショッピングセンター内のレストラン「うなさかはん(海菜魚藩)」を初訪問。
 その並びにあるラーメン店に行くつもりだったのだけど、店の前のディスプレイに目が眩んでついくらくらとこちらの店に入ってしまいました。

 魚三昧定食780円。
 近時はめっきり肉類よりも魚のほうがうまいと感じるようになっており、魚が3種類も食べられるというだけで、もうこれしかないという気になります。

 左から鮭の塩麹焼き、鯖の味噌煮、鰤の照り焼き。それぞれ惣菜弁当でよく見かけるものよりも少しだけアップグレードした感じの品質。魚料理の通と呼ばれる人にとってはどうかなという懸念がありますが、自分にとっては十分にありがたいごちそうです。
 ジャガイモの存在感が際立つポテサラとプチトマトレモンも。

 このほか、冷奴、切干し大根煮、大根の漬物、ご飯に味噌汁と、定食としての装備がひととおり揃っています。
 このボリュームでこの価格というのもありがたい。期待以上のデキでした。

teishokuya 201605

 鶴岡市道形町の「定食家」を、1年ぶりに再訪。
 ここはたくさんの定食メニューがあり、いずれも安い。したがって攻め甲斐のある店だというイメージがあります。
 前回は焼肉定食を食べたので、今回はちがうものをと、野菜炒め定食600円をチョイスしてみました。

 見よ、このボリューム。野菜炒めは独特。炒めた野菜に水溶き片栗粉を加えてとろみをつけています。こういうつくり方の野菜炒めって、子どもの頃に中華料理店で食べたような気がします。
 ああそうか、これに縁の赤い蒲鉾の短冊切りでも入れたなら長崎皿うどんの具に近いですね。
 口に運べは熱々で火傷しそうなほど。塩味が効いて美味。野菜炒めなんて家でつくればいいじゃんとの考え方もあるでしょうが、これは自分ではつくれないな。

 ほかには、しめじ、大根、ニンジン、青菜などが入った煮物の小鉢、漬物2種の小皿、発酵の度合いが強めかつ塩辛めのワカメと豆腐の味噌汁、ごはんと、充実の極みです。

 このほかにもカツなどの揚げ物、焼き魚、ハンバーグ、丼類、麺類と品数豊富。カレー、チャーハンもあります。次は何を攻めてみればいいのか、既に迷っています。

nihonkaishouya-yama 201605
 山形駅内のホテルでの会合に出席。午後の開始時刻まであまり間がないので、昼メシは近くの「日本海庄や山形駅前店」にしてみました。居酒屋ですが、昼はランチを供すると聞いていたので。

 ワンコインどんぶりは売り切れたようなので、ならばできあがるのに時間がかからなそうなものをと、生姜焼き定食750円を。

 うーむ、本音を言いましょう。久々に納得できない内容でした。
 ご覧のとおり出来栄えに「華」が感じられず、ごはんは少なく、肉は量こそそれなりだけど唇がぬめるほどに脂身が多く、タレの味も月並み。添えられたキャベツも少なく、供するだいぶ前に皿に盛り込んでおいたもの。マヨネーズだけやたらと多いのは何を意味しているのだろうか。

 これで750円はけっして安くありません。その価格ならばこれに小鉢がもう1~2品ついてもおかしくない。
 この日は水曜。「あすなろ食堂」が休みだったのでやむなくここにきたということもあるのだけど、あすなろ食堂のあすなろ定食790円のほうが何倍よかったことか。

rokubei 201606

 名店を再訪。トラック野郎たちをターゲットにした店なので、ここの定食はガッツリでいてなおかつうまい。そして安い。プロのドライバーが贔屓にする店とはそういうところです。

 から揚げの甘酢あんかけセット。ひやあ、立派。これで780円?!
 メインディッシュは、丸い形の大ぶりの鶏の唐揚げが3個。これはもう、甘酢「あんかけ」というよりは「甘酢あん壺ドボリ落とし込み」といったつくりで、全身に甘酢をまとっています。中山町しんぼり食堂のソースドボリのたこ焼きを思い出しました。肉はやわらか。味がしっかりしていてご飯が進む逸品。
 それと、鯵フライのタルタルソースてんこ盛り。こういうのって、そそるんだよなあ。鶏肉料理に魚のフライが添えてあること自体、あれこれ食べたいという食べる側の気持ちをよくわかっていると思うし、ケチることなく好きなだけソースを絡めて食べてねという心遣いも見事です。
 千切りキャベツには和風だ味濃いめのドレッシング。ポテトサラダとゆで卵までついて、嬉しい限り。

 サブキャストも豪華。おふくろの味の代表格と言っていいヒジキの煮物。新鮮な漬物。薄味仕立てでダシの効いた味噌汁。どんぶりのめし。定食というものにこれ以上望むものはないのではないか。

 店の人も快活で、いらっしゃいませー、またどうぞーと、商売人の鏡のような接客。いい店です、「ごはん職人六兵衛」。

 多くの人が注文していた「とり唐揚げ定食」690円(安い!)は、チラ見したところ唐揚げ5~6個が俵を積むような格好で出てきます。これも価値がありそう。
 「さば竜田揚げ定食」690円というのもそそられるなあ。
 わざわざ行くには遠いけど、あちら方面に行く時にはこの店の営業時刻に合わせて行動することにしようか。

goroubei 201607

 酒田の中心街、中町にある「五郎兵衛食堂」を初訪問。
 ワンコインで何皿もつく定食があるとの噂を聞いていたので、躊躇なく緑色の暖簾をくぐって入店です。

 歳の頃70前後の、何本か歯の欠けた大将に、ズバリ「定食」500円を注文。
 納豆と卵焼き、どちらにしますか?と訊かれたので、「じゃ、卵焼き」と返すと、「卵焼きぃ~」と厨房に伝達です。
 「お待ちどう」と運ばれてきたものを見て仰天。なんと、これで500円?! ・・・ありえないですよ、大将。採算は合っているの? いやいや、採算どころか赤字でしょ、これ。

 それがこの写真。
 ひとつひとつがたいしたものです。
 上段左から、卵焼きのキャベツ添え、鮭の切身のおろし大根添え、さつま揚げ・厚揚げ・タケノコ・鶏肉の煮つけ。
 中段、夏の葉野菜のおひたし、海老入りのかき揚げと魚天、鯖入り野菜の酢の物。
 下段、たっぷりのキュウリ漬け、白菜などの胡麻風味煮物。
 これにどんぶりのごはんと、今が旬の黒バイ貝が3個入った澄まし汁。
 おろし大根がたっぷりと添えられているところや、豪華な澄まし汁あたりが定食マニアを喜ばせます。海の物が多用されているなといった印象も。

 参りました、大将。どれもうまかったけど、個人的には煮つけがサイコーだったと思う。夕刻の時間帯にココに入ってコレをたのみ、おかずを何品かつまみながら大瓶のビールを1本、なんてのがよさそうな感じです。
 おふくろの味的なものが並ぶので、肉系を欲しがる若者には不向きか。昭和の大衆食堂の風情を残す佇まいだし、40代以降の男性諸氏、とりわけ「孤独のグルメ」派にはぴったりだと思いました。あ、そうか。店の名前も「五郎」だしね。

soramame 201607

 酒田市街の北のほう、ゆたかにある「そらまめ食堂」を初訪問。
 女性たち3~4人が切り盛りする小さな定食屋さんです。家庭的な雰囲気があり、商売のために飾り過ぎるということもなく、居心地はとてもコンフォータプルです。

 日替わり定食760円は、壁の貼り紙を見るとなんと13種類。これは迷ってしまいます。日替わりのほかにも焼肉、豚しょうが焼き、豚キムチ、鶏の唐揚げなどの定番定食があり、ライス大盛りはサービス。さらには一品料理も充実しています。
 そんなたくさんのメニューの中から、日替わり定食の「塩さばの焼物」を選んでみました。
 「ごはんは大盛りにできますけど…」
 「では大盛りでお願いします」
 おい、大丈夫か。(笑)

 じゃーん! 運ばれてきたものを見て感心。いいんじゃないか、これ。
 メインの塩鯖はこの日の最後の1尾だったようで、こちらに運ばれた後に「塩さば」の貼り紙をはずしていました。写真ではいささかショボめに写っていますが、脂がのっていてなかなかおいしかったです。
 ほかには、さつま揚げ・ニンジン・こんにゃくの煮物、漬物2種、大きく切り分けたものが4個の新鮮トマト、丸っこいのは小ぶりのジャガイモ1個に甘だれをまとわせたもの。
 それに、家庭の味がする厚揚げ中心の味噌汁とたっぷりのめし。

 材料を惜しみなく使った定食に身も心も満たされて、これで760円というのは白眉です。
 いい店に出会ったシアワセ。
 「日替わり13種類」という言葉の組み合わせには、はたしてそれを日替わりといえるのかという日本語上の矛盾を感じないでもありませんが、この店にどっぷり浸かり、メニューのひとつひとつを食べつぶしていくのも悪くないのではないかと思えてしまいます。

hazuki 201607

 部内某課の社員たちとともに、酒田市本町の「味工房八月(はづき)」へ。夜の会合ではお世話になったことがあったのですが、ランチタイムは初めてになります。

 ここの「日替わり二段重ねお弁当」は内容が充実している上に見た目もきれい、価格もリーズナブルとあって、特に女性に人気があるとのこと。価格は880円です。
 この日のメインは、秋刀魚の梅じそ焼き、メバルの煮付け、ミックスフライの3種から選べるという趣向。「選べる」というところが、多くの人に利用されるポイントの一つなのかもしれません。
 メバル煮付けを選んでみましたが、立派な煮魚を出してこの価格でいいのかと、まずはオドロキ。いい感じに煮付けられて身がほくほくです。
 ほかには、刺身3種、夏野菜のトマトソース煮、フキと油揚げとしめじのおひたし、厚切り蒲鉾と玉子焼き、キュウリ・ナス・レモンの漬物などの充実した布陣。
 五穀米を使っていて、健康志向の強い御婦人方にも十分な訴求力を発揮しています。味噌汁もワカメの風味が感じられて美味。
 食後はコーヒーまで供されました。

 ここまでやってくれれば、それ以上望むものは何もありません。
 たいへんおいしゅうございました。

ohsho 201608

 1年7カ月ぶり、4回目の訪問。ビジネスホテルの併設ですが、いい食堂なんですよ、ここ。

 今回は豚汁定食800円にしてみました。
 ボリューム満点。納豆もしくは生卵どちらか1つサービスは続行中です。今回は卵で。
 メインの豚汁は、大きくて厚みのある豚の三枚肉が4つ。べろ~んとしていて存在感抜群です。ほかには豆腐、キクラゲ、ピーマン、モヤシ、キャベツ、ニンジン、シイタケなど具だくさん。
 スープは味噌仕立て。その味は、いわゆる笹谷の味噌ラーメンといわれる天狗山グループの味噌スープの味に似ていると感じました。つまりは濃厚で、油分が豊富でクリーミー、ごま油風味びんびんの、あの味、ということです。

 ほかにはブロッコリーのマヨネーズ添え、油揚げ・ニンジン・糸こんの煮物、大根・ワカメ・シーチキンの和え物、漬物2種(ナス・白菜)など。
 たっぷりのごはんにサービスの生卵をぶっかけて食べれば、「めし」を食べる幸福感がいやがうえにも高まります。

 汁物料理としての総合評価は、沖縄首里の「あやぐ食堂」の味噌汁定食や酒田の「ごはん職人六兵衛」の豚汁セットに匹敵する傑出さがあり、特Aランクと言っていいでしょう。

asunaro 201608

 ある日の午前中の山形。昼までに一仕事済ませて、同行者4人と協議し、昼食は「あすなろ食堂」へ行くことにしました。
 ほぼ3カ月ぶり。いつもは一人でふらりと入ってカウンターに陣取るのだけど、今回は5人なので、テーブル席2つを使います。

 本日のあすなろ定食は、肉団子の酢豚風、ポテトサラダ、レバーきゅうり。
 ニラ入りの味噌汁もおいしく、これでわずか790円かとほれぼれします。
 5人中3人があすなろ初体験でしたが、皆さんボリュームと内容の立派さに驚愕していたことを申し添えておきます。

 佐渡島の1泊目は、両津の「ホテル志い屋」。
 佐渡島にはホテル形式の宿はあまりなく、和室の旅館タイプが多いようです。旅館に泊まるなら2食付きがダンゼンお得。
 「じゃらん」で9,180円という低価格で予約したビジネスプランなのでそれほど期待はしていなかったのだけど、結論から言うとけっこう満足できました。

shiiya1 201608

 まずは夕食がこれ。
 堂々、カニがまるごと1個! これでビジネスメニュー?!
 カニは痩せていて足が細いけど、カニ味噌が美味。一人メシなのでただでさえ無口なのに、コイツをほじほじしているうちについ作業に集中し、ますます無口になります。

 ほかには、タコ・はまち・エビの刺身3点盛り、きのこ(しめじ)の味噌炒り、海藻の入ったつみれの蒸し物など。
 まるごとイカ沖漬けの味噌焼きが秀逸。味噌味が濃いめなので、ごはんをおかわりしてしまいました。
 汁物は、とろみを湛えた海藻入りの澄まし汁。海の物に特化したお膳には好感を持ったところ。
 日本酒をたのんでカニの甲羅でカニ味噌とともに飲むべきだろうと考えたものの、瓶ビールも1本やっつけていたのでもう入らず、ちょっぴり口惜しいけれども断念。

shiiya2 201608

 翌日の朝食がこれ。
 左上から烏賊+味噌、サラダとソーセージ、塩鮭、オムレツ、漬物、冷奴。これに焼き海苔が付いていました。
 日頃朝食は粗末なものをちょこっと食べる程度なので、朝からこれだけ食べると腹が重い感じです。

fukufuku 201608

 佐渡島で昼食に寄った「島の食堂ふく福」。旧佐和田地区、島のメインストリートR350沿いにある店です。
 実は島の寿司を食べようと考えていたのですが、人気店の「まるいし」も「弁慶」もお盆期間ということもあり超々満員。食べ始めるまでに1時間ぐらいは軽くかかりそうな勢いだったのであっさり断念しました。

 さて、ふく福。こちらはすんなり着座できたものの、やはり混雑。
 できるまで少し待ってねと言われつつ「から揚げユーリンチー定食」900円をオーダーしましたが、思いのほかすんなりと配膳されました。

 メインディッシュは、たくさんの野菜類の上に油淋鶏がドン! 油淋鶏は表面がからりと揚げられ、香り高く甘じょっばいタレがかけられています。
 その脇に添えられた手づくりのタルタルソースがすご~くたっぷり。こういう点が大衆食堂の評価をぐんと上げるのだよなあ。レモンだって、これ6分の1? ちっともケチっていない様子が伺えます。
 野菜類は、白菜、パプリカ、ブロッコリーなどをたっぷり使っていて、ここも深い敬意のアプローズ。

 ほかには、タコとキュウリの和え物、ワカメとテングサと三つ葉のスープ、漬物。
 ご飯が少なめだったけど、旅館で朝食をしっかり食べているのでおかわりは不要。おかわりは自由なのかな?

 個人的評価は特A。島の食堂のレベルをはるかに超え、全国区でも十分通用するグレード感がありました。

 佐渡の2泊目は、真野地区にある「ご縁の宿伊藤屋」。ホームページを見て電話で直接予約した宿で、「板長おすすめ!旬の海鮮会席プラン」コース1万円。昨晩よりも期待できそう、ぐらいのノリで泊まりましたが、食事も部屋も好評価でした。

itouya1 201608

 まず夕食。着座段階でのビジュアル。
 左手前から時計回りに、4種類の先付け、漬物、佐渡牛の豆乳しゃぶしゃぶ味噌ダレ、茶わん蒸し、ホウレン草?と油揚げの和え物かつお節添え、煮魚、そしてカニ。
 これで驚いていてはいけません。さらに刺身の3点盛りとイカソーメンが運ばれてきました。
 これで飲んじゃったら全部食べられるのか?という不安。
 でも、あちこち巡って喉が渇いていたので、まずは瓶ビールを1本。

 先付けをつつきつつカニを攻めてみましたが、これはスゴイ、昨晩のカニよりも数段身の入りがいいじゃあーりませんか。もうこれでかなり満足している自分。
 煮魚も美味。魚料理の神髄は煮魚なのかもしれないな。
 しゃぶしゃぶも、肉をだいぶ後になってから入れたのでおいしく仕上がったようです。
 ほかのものもどれもおいしく、レベルの高さを感じました。
 その後、昨晩やれなかった日本酒のカニ甲羅酒をじっくりと堪能。満腹になったのでごはんはパス。
 フィニッシュはメロンのデザートと澄まし汁でした。

 この夏休みで繁盛する時期、一人部屋に泊まって、これほどの料理がいただけて、朝食まで付いて1万円というのは、すごいことかもしれません。

itouya2 201608

 翌朝の朝食は、こんな感じ。
 朝からのイカソーメンは日本海の夏らしくてうれしい。青菜の胡麻和え、焼き魚、磯風味のするところてんなど素朴な構成ですが、朝食はこれでいい、これでも多すぎると感じた次第でした。