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 Ummm…うまそう。
 「あすなろ食堂」は、速い、安い、美味い、熱い、多い、楽しい――という、大衆食堂が兼ね備えるべき黄金の6拍子をみごとなまでに具現化している店。

 メインディッシュは、ミニカツ(と言ってもフツーの店以上のボリュームあり)、それに小松菜の辛子醤油和えとチキンカレーの2つの小鉢(と言ってもそれぞれたっぷり)、豚汁、きゅうりのあさ漬け、透き通るようなあつあつご飯たっぷり――といった構成。上の画像は焼肉のパクリ画像で、それとは中身がちょっとちがいます。

 味や量についてはすでに一定の評価が得られているようなので、ここでは「楽しい」について書きます。
 なにが楽しいって、ここの店主と、その奥様と思われる女性の阿吽の呼吸が芸術的なまでにサイコーなのです。

 二人は特に客に愛想がいいわけでもなく、ともに会話を交わすでもないのですが、二人の間のアイコンタクトがスバラシく、カウンターから伏目がちに様子をうかがっているこちらにもその絶妙さが伝わってきます。

 そして、店主のプロ意識もなかなかのもの。客を長く待たせないという鉄のような意志があるようで、注文がマルチで入ったときなどの料理のつくり方は実に手際がいいです。
 そのかわり、注文が途切れたときには一人厨房の外に行き、タバコをくゆらしているようです。

 女房が「お待ち遠さまでした~」と出してくる味噌汁のお椀がくるくると回りながら出てくることもありますが、二人の様子を見せてもらうだけでも100円ぐらいの付加価値はあると密かに思っています。

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 夕食は息子とラーメン屋へ。山形市小立の居酒屋&食事処「旬太」です。
 太い手打ちのモチモチ縮れ麺が特徴の「赤湯ラーメン」系にはまっていて、その本格派を山形市内のこの店で食べられる――という情報をキャッチしていたので、先週初めて入店し、ラーメン(左、500円)を食べました。
 それは噂に違わずバッチリで、魚系の香り高いスープに赤湯温泉の「北京飯店」から直送したというつややかな麺、そして青ノリ、ボリューム感のあるチャーシュー…と、申し分なしでした。

 2回目となる今日は、満を持した形で味噌ラーメン(右、600円)を食したところ。
 これもまた美味! 赤湯ラーメンといえば「龍上海」が著名ですが、そこと比較すると、油のギトギト感、辛味噌のニンニクの香りなどのくどめの部分が上手に削ぎ取られている感じがします。
 いやぁ、やはりラーメンは手打ち、手もみの太麺がいいですよ。



 山形駅西口の「ひろや」の醤油ラーメン大盛り700円。
 手打ちの老舗。手打ち麺を不揃いの太さに手切りしたものを出す店です。
 初めて食べたときは、麺の太さによって茹で具合にバラツキが出るため、これは邪道ではないかと思ったものですが、何回か食べているうちに、もしかしたらこうゆうのが本来の“支那そば”というものではないのかと感じ始めたのでした。

 油断しているとたちまちふやけて量が増えてしまいそうなやや固めの茹で具合の麺を、フーハフーハやりながら急ぎ加減で食べる――というのがよろしいようで。
 比較的素っ気ないトッピングですが、ハマる麺であることは間違いありません。
 スープについては、水がよくないと思うのですが、これはという評価点はないように思います。
 つまりこの1杯の場合、具やスープではなく、あくまで本来的に麺を楽しむものなのかもしれません。

 店は、女将の元気さとにこやかな笑顔で持っている印象。こういう一生懸命なヒトは好きです。
 蛇足ですが、「ひろや」って、ずっと昔、緑町に店がなかったかい? そうだとすれば、店の大将は当方と同じ幼稚園に通っていたはずなのですが…。



 前出の「ひろや」との違いを見極めようと、「手打ち中華たわら屋」のラーメンを食べに行きました。大盛800円。

 数年前に、テレビ業界のSさんから、栗原小巻似の女将が仕切っているおいしいラーメン屋があるとの情報を得て行って以来、3回目。前回食べたときは「ひろやと同じじゃん」という感想しか持てなかったのですが……。

 さて、その手打ちラーメン。
 麺については、ひろやと同様太さがまちまちの手切り。たわら屋のほうがやや透明感がある印象ですが、ともにハイレベルなところにあるものの、大きな違いは見出せませんでした。
 スープは、ひろやよりも濃厚。業務用の中華ダシとよく似た味がしますが、自分はこちらのほうが好きです。
 縁がピンク色を帯びた、伝統的な部類に入るチャーシューが3枚。甘めの味付けでとても美味。
 ネギは、この時期だからか細ネギを使用していました。(画像とは違います)
 量は、超大盛りとなるひろやよりは少なめですが、満足のいくものでした。

 昼前の入店でしたが、客はパラパラ。こんなにおいしい手打ちラーメンを出す店はそう多くないので、もっと評価されてもいいと思います。
 女将の話に戻りますが、たしかに若かりし頃の栗原小巻をやや細く、浅黒くして、庶民的にした感じの、とてもやさしそうな感じの方でした。ラーメンとともに一見する価値アリです。(笑)