fc2ブログ
urekko 201603

 新潟県の柏崎まで戻ってきて、昼の時間。老舗ラーメン店の「うれっ子」を訪問。
 表通りの看板を目当てに細い路地に入ると、そう広くない間口の建物に人が何人か並んでいます。看板には「味のホームラン」の文字が。そうか、ホームラン級の味なのか。(笑)

 チャーシューメン800円。
 ラーメンが570円とあり、230円プラスしてどれほどのチャーシューの増量があるのか興味津々でしたが、運ばれてきたものを見て納得。平たい形をしたどんぶりの表面全体がチャーシューで覆われています。
 そのチャーシューは、薄切り生ハムのようなやさしい味と食感。数えてみたら9枚ありました。

 その下の麺はぷりぷり感のある細めのもので、近くの製麺場でつくる自家製麺とのこと。格別優れているとは思わないけど、昭和にタイムスリップしたかのような店の雰囲気とも相まって、クセになりそうな印象。
 塩辛めのスープは、醤油の色の濃くない、塩で味を整えていると思われるもの。適度に雑味があり、鶏ガラや野菜風味の庶民的な味で好感が持てます。

 店で働く親子と思われるおばさんとお姉さんが新潟美人。
 焼きそばやタンタンメンなども人気のようでした。
 柏崎駅前で見かけた「そばよし」というラーメン店でも行列ができていましたが、「うれっ子」はその姉妹店なのだそうです。

スポンサーサイト



machiyu 201603

 余目の町内にある日帰り温泉施設「庄内町ギャラリー温泉町湯」に併設されている食堂を、昼の時間に初訪問。
 温泉なので靴を脱いで入館し、フローリングの床を靴下のまま歩いて食堂へ。明るくて清潔感があり、雰囲気はいいです。

 ロースかつ定食800円。
 入口で買った食券をおばさんに渡し、プラスチック製の番号札をもらって、セルフの給水機から水をゲット。14番の方~と運ばれてきたのは、たいそう立派な定食でした。期待していた範囲を大きく超えています。

 盛り付けがきれい。きつね色に揚がったとんかつとともに大量の野菜。パプリカの赤色やレモンの黄色い切り口など色彩感覚がステキです。
 野菜が多いのって、このごろはとんかつがデカイことよりもうれしかったりします。
 ごまドレッシングが適量かけられていますが、途中からこれに卓上の「レモン塩」をも少々加えて食べてみたところ。

 というのは、ご飯の量がしっかりしているから塩気が欲しくなるのです。
 いわゆる「マンガ盛り」というのか、ごはん茶碗の稜線が火山でいえばトロイデ状になっています。一粒一粒が小ぶりなので、これは「はえぬき」なのかな。

 肝心のトンカツは手づくり感のある素朴なもので、歯応えのよい身の締まったタイプの部位。庄内豚を使っているとのこと。脂分は少なめで、筋はないので食べやすいです。

 たいへんおいしくいただきました。いいのかなあ、昼からこんなに食べて。これはちょっと、午後の仕事に差し支えそうだな。

fukusen 201603

 ある日の昼に出前をとって食べた三川町「福仙」のにぎり寿司。
 大勢で注文したので、味噌汁付きです。
 一人前1,300円なのだそう。は? それってずいぶん安いんじゃないの。

 ネタがでかい。シャリの下までめくれこんでいるものもある。
 キトキトかというと、出前だったこともありさほどでもないというのが本音ですが、マグロを獲る漁師たちは少し寝かせたものを好んで食べると聞くし、このぐらいの鮮度がベストコンディションなのだと考えましょう。

 海老の頭がたくさん入っている味噌汁もおいしかったなあ。

iseya 201603

 2013年3月以来まる3年ぶりに、ビッグウイング北の流通センター内にある「伊勢屋」を再訪しました。

 げそもり天700円。
 立派です。これで700円?!
 そばの量は十分。卓上のサービスの玉子をたれに割り入れ、薬味のねぎを少量。七味唐辛子をふって食べ始めます。この大きさのそば猪口(?)がいいです。これに手繰ったそばをどぼりと入れ込んで、卵のぬめりとともに啜り上げるというのが、山形・村山地方の正統的な蕎麦の食べ方なのですよ。

 立派だというのは、天ぷらの質と量に負うところが大きいです。
 サツマイモ1、タマネギをかき揚げ風にしょりっと揚げたもの2、春菊2、小さいとはいえゲソが数えてみたらなんと14本も。これってすごいでしょ。

 昼時とあって、働く男たちが次々とやってきては、ささっと手繰って帰っていきます。
 店内は椅子席とカウンターがあり、店をいったん出て公共スペースの廊下を挟んだ反対側に座敷席があるという一風変わった店のつくりになっています。
 これほどに実質的で格安ならば、また行きたいです。山形新聞・放送本社の裏手にあった「まるごそば」が閉店した今となっては、こういう店は貴重です。

tsurumi 201603

 鶴岡市新形町の「つるみ食堂」を初訪問。
 駐車場探しに少し手こずりましたが無事入店し、煮干し中華SOBA700円を注文しました。
 地元コミュニティ新聞の割引券を切り取って持参したので、チャーシューを1枚プラスしてもらえました。

 湯気が立たないほどにスープの表面が魚の脂でコーティング。湯気が邪魔しないので写真のデキもいいです。
 そのスープはニボニボで、透明度なんてまるでないざらりとした食感。ここまで徹底するとその潔さに感心してしまいます。とろみはそれほど強くなく、ラーメンスープとして心地よく飲める範囲です。

 麺はやや細のストレート。きりりとした茹で方で、食べていてもダレてこないところがいいです。
 麺量は230gとのことで、どんぶり自体は大きく感じませんが、けっこう食べ応えがあります。

 トッピングは、ネギとともにミズナと刻みタマネギも。「龍横健」で供されるようなタケノコを縦に長く裂いた形の穂先メンマが、存在感があって美味。煮卵も2分の1だけど標準装備。
 チャーシューは、スライスとぐるぐるの2種。これにスライスがもう1枚プラス。肉々しい味がする逸品でした。

 麺をあらかた啜り終え、半ライスを入れると美味いんじゃないかと考えながら飲んだ底のほうのスープはざらざら感が増し、魚の鱗の部分がキラキラ。おいしいのですべて味わってしまいました。

 店の雰囲気は内も外も変哲のない街角の老舗中華料理店の趣きですが、供されるラーメンはむしろ新作系と言っていいもの。このギャップも「つるみ食堂」の楽しみどころでしょう。

kabochatei 201603

 27年前のことだとしっかり覚えているのだけど、当時の村山市出身の同僚が会話の中で「かぼちゃ亭」も悪くないと言っていたのを思い出し、初訪問。
 事前情報では、ここならば親子丼かハンバーグらしい。親子丼の単品が550円だが、ここは定食にして、「ふわふわ親子丼定食」770円にしてみました。

 店には女性中年の先客1。天井が高いつくりなので話し声がよく響くのだけど、コイツが店のマダムを相手に頻繁にタバコを吸いながら便秘の話なんかしているものだから、かなり興醒め感を味わいます。店が悪いわけではないのに、傍若無人な客が付いていると、店全体のイメージにもよくない影響を与えるようです。

 気を取り直して、運ばれてきた親子丼を食べよう。
 たしかに卵がふわとろでいい感じ。シンプルに醤油味を利かせたつくりで、誰にでも受け入れられそうな印象です。
 具は、卵と鶏肉だけのよう。親子丼って、家でつくるとタマネギがいい役割をしているのだけど、ここはなし。
 鶏肉は胸肉。脂分が少なく、もう少しジューシー感があってもいいのかなあと思ったところ。

 ふろふき大根の小鉢と漬物、タマネギのスープ。タマネギをここで使うわけか。
 ほかには、食べ終わる頃に「かぼちゃは嫌いではないですか?」と持ってきてくれたサービスのカボチャ煮。
 大根もカボチャもおいしかったけど、どちらも保冷温度のままで冷たかったのは残念でした。

 インプレッションが多少シビアになってしまいましたが、これも便秘おばさんのせいだと思う。

hanakajika 201604

 新庄経由で山形に向かうときに寄った「花かじか」。初訪問です。
 メニューを見渡して選んだのは、「納豆みそ」650円。冬季限定で、大盛りサービスだそう。ならば大盛りで。

 スープは濃厚で、脂の被膜がうっすらとできていてインパクトのあるビジュアル。被膜があるので湯気が立ちません。味噌ラーメンなのに、香りは極めて魚介系です。こういうの、珍しいと思う。
 トッピングとして、多めのワカメ、その上に、挽肉を和えた挽割納豆、メンマ、ネギ、ミズナ、そしてハイトップには糸唐辛子。

 コク深いスープに納豆を溶かし込めば、とろみを帯びたスープが麺にからんで至福の旨さ。ワカメとともに箸で持ち上げて、ずるりと啜ります。
 挽割納豆と挽肉が混然一体になって供される店は、自分としては初めて。ひと手間かけているんだなあと嬉しくなります。
 油っこさが緩和されるようワカメを多用しているのも、トータルバランスを考えてのことなのでしょう。
 麺だって、この一杯の高い独創性を乱すことのない、自家製らしいもっちりしたスグレモノです。

 とてもユニークで上出来だと思う。大盛りサービスなのも愛好家の心をくすぐるし、それで650円という格安価格なのもいい。
 新庄に寄る機会には再訪すべき店としてしっかりインプットしておきましょう。

kameya 201604

 尾花沢市街から母袋街道をずっと山手のほうに上っていった中島という集落内にある、有名店。地元の人に訊けばこの店は屈指でしょう。今回、ここを初訪問。

 人気メニューのサンラータンと一口ライス、830+50円。
 あっちっちの酸辣湯麺は酸味が効いており、加えて白菜の甘みが深いのが特徴。少し発酵風味が加わり、海老やイカも入って海鮮キムチのような特徴ある旨さです。
 洗練された味というわけではありませんが、極めて実質的で、質実剛健さがある、と言っておきましょう。

 麺は、酸辣湯麺に合わせるには意外性のある太麺。存在感があり、ごっつり、もっちりの風合いでこれもよろし。

 あり余るとろみスープをごはんにかけて食べるのもまたよし。スープが多いので、ごはんを付けたのは正解。青菜の古漬けとともにぞぞっとかっ込みます。

 いやはや、大汗。ラーメンは汗をかいて食べてこそ美味いのだ。

yajirobei 201604

 昼に、茅原町の「やじろべえ」を初訪問。
 店内には酒のつまみの短冊がズラリと並んでいて、夜には居酒屋で繁盛しているのだろうと思わせます。

 スタミナラーメン650円。
 うひょお、重厚などんぶりに野菜がたっぷり。強火で炒めたと見えて、焦げの具合がうまそうです。
 モヤシとニラ、豚バラ肉がたんまり。優勝軒の富士ラーメンやらーめんぬーぼうの爆中華などは別として、一般的なものでこのぐらい炒め野菜が充実しているラーメンは久方ぶりです。

 スープは味噌味で、コクのあるスタンダードは舌になじんで美味。
 そしてこれに生卵が入るのが泣かせます。学生時代に下宿で啜ったサッポロ一番味噌ラーメンが思い出され、あの時代はラーメンに落とした生卵が贅沢だったなあと懐かしくなりました。

 わしわしと野菜を食べて、後半に生卵の黄身の部分をまるまま口に入れ、その口で麺を啜るというのがおいしい食べ方。たまりまへん。

 これで650円は良心的だし、おいしかった。うどんもあるようなので、今度はそれあたりを狙ってみようと考えて店をあとにしました。
 あ、待て。夜にここで一杯というのもいいかもな。

yuzacurry 201604

 以前から食べてみたいと思っていた遊佐カレー。このたびようやく機会に恵まれました。駅の土産物売り場の一角に併設されたオープンキッチンです。

 遊佐カレーにハーブチキンをトッピングして、620+210円。
 カレーの部分の色が均一でないように見えるのは、光源を背にしてシャッターを切ったことで、わが右腕が影をつくってしまったためなので、あしからず。

 地物の野菜類が使われていて、オリジナリティに富んだつくりです。
 山芋、ニンジン、サツマイモ、パプリカ、ブロッコリー、キクラゲ、キャベツ、うるい、ミニトマト、しめじ、カイワレなどが丁寧に添えられていました。
 ハーブチキンもスパイシーで美味。
 カレーは、具がすっかり煮崩れてルーと混然一体になっており、単なるオリエンタル風味だけではない独特の味があります。辛さは刺激的ではなく、やや辛ぐらいでしょうか。

 これにカウンター上の福神漬を添えて、柄が木製になっているしっかりしたスプーンとフォークでぱくぱく。ボリュームもそれなりにあって、満足のいく昼食となりました。

 洗練度も感じられるし、もっと流行ってもいい店。
 このグレードでこの価格なら、かなりリーズナブルな範疇だと思います。

matsunoya 201604

 手元に酒田市光ヶ丘の「たこ焼き・焼きそば専門店まつのや」の大盛り無料券があったので、初訪問。
 民家脇の半地下風の車庫スペースを店舗にしてみましたというようなつくりの店。狭くて天井が低いので、中で炒め物を始めるとすぐに暑くなり、蒸気が目を刺激するようになります。

 手元のクーポンに載っていた野菜ラーメンをメインに据えて大盛りとし、あげたこ焼き(2個)を付けて、価格は600+100+110-100=710円。

 野菜ラーメンは、石焼ビビンバで使う石焼鍋を広口にしたようなつくりのどんぶりにどどんと盛られて登場。うひゃあ、これ、多い。
 店内に貼られたメニューなどから読み取ると、麺は普通盛りでも250gだそうなので、350gぐらいはあるのだろうな。
 がっつり太くてエッジの立ったストレート麺は、もっちりとした弾力性があり、珍しくて美味。
 これを備え付けのつるつる塗り箸で持ち上げようとすると、麺密度が高い上に弾力や長さがあるため最後まで持ち上がらず、とりあえず箸先の麺を口に入れた恰好で首を上下して啜り上げざるを得なくなりました。まあ、それもまた楽し、なのですが。
 醤油味の野菜ラーメンなので、味自体は家庭的というか、ノーマルなものとなっています。胡椒を多めに振りかけてスパイシーな味にして食べました。

 あげたこ焼きは、表面の感じは「銀たこ」のそれと似ていますが、中はそれよりもちょっぴり硬めというか稠密な感じでとろり感は薄いかも。しかし風味には独特の甘みがあり、これって隠し味に砂糖を使ったのかなと思いましたが、真相はどうなのでしょう。
 中山町「しんぼり食堂」のソースどぼりの串刺したこ焼きほどのインパクトはありませんが、なかなかテイスティでした。

asahiya 201604

 鼠ヶ関で昼になり、メシを食べようと「イカリ食堂」へと赴いたところ、残念ながら休みのよう。そんなわけで「鮨処朝日屋」へ、昨年の11月以来再訪してみました。

 関所チラシ1,100円。
 前回「MyBloom」で食べたときは卵焼きが加わったセットで1,080円でしたが、ノーマルメニューはちらし寿司と味噌汁のセットで、ごはん大盛りサービスで、潮汁お代わり自由となります。

 内容は前回と同じなので再度のコメントはしませんが、とてもおいしく、満足して店をあとにしたところ。
 この価格ではありえない充実のランチ。鼠ヶ関での昼食ならここがベストでしょう。

furaitei 201604

 寒河江市柴橋にある「とんかつ ふらい亭」を初訪問。
 数ある揚げ物定食は大部分が4ケタ価格。そのうちとんかつ、味噌カツ、イカフライの3種が3桁で、チョイスしたとんかつ定食がいちばんのサービスメニューだろうと思料します。

 とんかつ定食850円。
 デカいカツ。厚みもあり、不足感はありません。肉はしっかり叩いて下処理されているのか、とても柔らかです。スジは全くないというほどの上等なものではありませんが、スムーズに噛み切れます。
 粗めのパン粉で揚げられ、このサクサクとした食感がとてもいい。また、手切りした千切りキャベツも手づくり感を演出し、存在感のある食べ応えでいいと思う。

 付け合わせは、山芋の酢の物の小鉢、タクアンと、寿司で食べるようなスライスしたショウガ。ショウガってのはめずらしいけど、これはトンカツの箸休めにいいかもしれません。
 ごはんもおいしいし、これで850円なら上出来すぎると思います。

liebe-kaneyama 201604

 新庄経由で庄内へと向かう途中、ルートを大きくそれて金山町の「リーベ」を初訪問。金山町内の人気店との噂をずっと聞いていたので。
 それにしても夜の7時を過ぎてからこの迂回は、ラーメン好きの酔狂以外のナニモノでもありません。到着19時半、開いててヨカッタ。

 この店の定番メニューのカムロみそラーメン、800円。
 いわゆる笹谷の味噌ラーメンや天狗山系列店と趣向を同じくするつくりです。
 スープが独特で、このクリーミーな味わいはどのようにしてつくられるものかと思いながら、まずはレンゲですくってたっぷりと味わいます。この段階ですでに身体が温まってきます。いや、そんな生易しいものではないな、熱くなってくるという感じが近いです。

 炒めた野菜類がたっぷり。キャベツ、モヤシ、白菜がメインで、他にタマネギ、ニンジン、キクラゲ、フクロダケ、ヤングコーンなど。麺よりも野菜が多いといってもいいぐらいのポリュームです。これなら人気を博するわけだ。

 麺は意外にも細麺。このコク深いスープにはもう少し太めがいいような気がします。汗をかき過ぎないようゆっくり食べたこともありますが、やはり最後はダレたでしょうか。

 閉店間際の時間帯で、他の客は生ビールを飲んでいる者2、晩酌モードの独酌おじさん1。いずれも常連さんのようで、夜のバラエティ番組を店の人たちといっしょに見ながら寛いでいる様子でした。
 ゆるゆるとできる、地元密着のいい店のようです。

tsuki 201604

 酒田のみなと市場内にある「月」。昨年(2015年)3月オープンで、酒田の超人気店「満月」のプロデュース。煮干し、トビウオ、昆布などの魚介系と動物系のダブルスープがウリのようです。
 朝9時からやっているので、ある休日、朝食を抜いて10時頃に初訪問してみました。

 長屋形式の建物のテナントの1室なので、ラーメン屋らしくないつくりですが、とても小ぎれいです。
 セルフサービスが徹底していて、食券を買い、水も自分で。商品はカウンターで受け取り、食後は返却口に持っていくというシステムです。しかし、サービス券を使いたいと申し出ると、「では普通盛りの食券を買ってください」との懇切な応対でした。

 黒味噌中華の大盛りを、大盛りサービス券を使って、650+150-150円。
 客が自ら運ぶには大変なぐらいにどんぶりいっぱいにスープが入っています。これはいわゆるウレシイ悲鳴。辛味噌付きです。
 そのスープ、インプレッシヴじゃないですか。えーと、これは何でできているのかな、真っ黒です。数種類の味噌をブレンドしたという味噌ダレが芳醇な香りを醸し出しています。黒胡麻ではありません。ということは、イカ墨? にしては生臭さがないし、なんだろうなあ? は、竹炭ぃ!? いずれにしてもディープインパクトを感じるおいしいスープです。

 シャープなエッジを持つ中細ウェーヴの自家製麺は、独特の舌触り。シルクが練り込まれているらしい。さすが大盛り、麺量があり満腹になります。
 モヤシ中心の野菜は、若干野菜特有の生臭さがありますが、チャーシューの端肉を使って軽く炒められていてそれなりに美味。
 チャーシューも入っていますが、奥ゆかしいことにすっかり野菜に隠れてしまい見えません。

 けっこう塩味が強いとみえて、食後は舌がひりひりして喉が渇きました。
 満月直系ということであれば、ここでは普通の中華そばもいずれ食べてみなければなりません。

kankan 201604

 酒田市の南の郊外、錦町にある中国料理店「歓館」(かんかん)を初訪問。
 50円引き券を使ってサンラータンメンを食べようと思って赴いたのですが、入り口にディスプレイされていたエビチリランチがお得のようなので、急遽変更。

 エビチリランチ850円。
 「甘みの後の辛さがクセになる」というエビチリと、唐揚げがセットで供されるもの。通常の「エビチリ定食」はエビチリのみで1,000円なので、かなりお得。
 訪問したのは日曜日。日替わり定食は土日祝お休みですが、コレは毎日提供されているようです。

 エビチリは、しっかりした大きさのエビが8尾入り、濃いめの味付けでニンニクの効いたパンチのあるチリソースもたっぷり。このソースをレンゲで掬って食べればご飯がたちまち減っていきます。この店、「エビチリ」を冠したメニューとして定食のほかにラーメン、丼まであり、エビチリをウリにしているようです。

 鶏の唐揚も揚げ立て熱々のサクサク。大ぶりのものが5個。使用部位も味も良好です。
 サラダは、つくって冷蔵しておいたものですが、ドレッシングにうっすらとカレー味があり、これが独特。
 スープは、鶏ガラ風味が濃厚で、これならラーメン類もさぞかし旨かろうと推測します。

 これが850円というのは優れたコスパです。エビチリ、唐揚げともそれぞれ1人前弱といった量なので、おかず全体としては1.5人前以上というのが個人的な印象です。
 このおかずに見合うご飯の量が足りないですが、ご飯を大盛りにするとプラス150円となり、コスパ的に落ちるのが難点。ここは普通盛りでおかずをたんまり楽しもうと考えるのがよさそうです。

 満足。またすぐに来ることになりそうな予感があります。

houdashi 201604

 鶴岡から三川に向かう旧7号線、通称羽州浜街道の途中にひっそりと存在する文下(ほうだし、と読む)集落に、集落唯一であろう老舗食堂があります。こんなところに、といった感じですが、この場所にあって店が久しく続いているのはそれなりのわけがあるからなのでしょう。
 以前から名声は聞いていた「文下食堂」を、昼の時間にふらりと初訪問しました。店内には独特のダシの香りが漂っています。

 メニューはこれの普通盛りと大盛りしかないという、中華そば600円。
 一言で言って、素朴。スープは、丸みのあるもので、特徴はと問われれば思わず特にないと言ってしまいそうなオーソドックスなもの。しかし、深い味わいがあります。
 麺も同様に、ここならではの「味」があります。
 それらがどういう味なのかはうまく表現できないので、訪れて実際に食べてみてください。ははあと感じていただけるものと思います。

 トッピングはチャーシュー、メンマ、海苔、ネギという王道のラインナップ。
 そのうち特筆すべきはチャーシューで、いい塩梅のものがなんと6個も。「枚」ではなく「個」と表現するのが妥当なシロモノで、肉の塊を乱切りにしたような、鮪でいえばブツ切り状態で入っています。これだけたっぷり肉が入るともう、チャーシューメンです。

 鄙に発見した名店。永く続く理由は、誰もがわざわざ行きたくなる店だから、でした。

obako-hiyoshi 201604

 「おばこ食堂」と言えば旧温海町の店が有名ですが、同名の店が鶴岡市内の日吉町にもあるのです。
 地元の同僚に昔からある食堂を紹介してくれないかと頼んだところ、ここなんかどうですかというので、行ってみました。おお、町の食堂らしいいい店構えです。

 中華そば650円。
 見た目は素朴な中華そばですが、これはユニーク。麺が極細です。どのぐらい細いかというと、あれです、日清カップヌードルの麺ぐらい。カップヌードルのようには柔らかくないので食感は別ですが。ああそうだ、秋田の十文字ラーメンもこんな感じの細さだったなあ。
 このような極細麺は庄内に来てからは初めてです。酒田ラーメンで細麺がありますが、それよりもずっと細い。全体としての風味はなんだか米沢ラーメンみたいです。

 トッピングは海苔、チャーシュー2、細切りメンマ多め、それにネギと、正統派。
 オドロキは添え物の小鉢。こごみのごま和えがすごくたっぷりなのです。居酒屋のお通しで出せばこれだけで300円ぐらいはいっちゃうぞ。

 貼りだされたメニュー看板を見ると、麺類はだいたい700円とか妥当な価格ですが、チャーハンが900円と出ているのには興味が湧きます。どんなチャーハンなのだろうな。

zaimokutei 201604

 県庁に用向きがあり、2年ぶりに寄ってみました。
 ここのメニューのいくつかは一時期ヘヴィローテーションで食べていたことがあり、今回何を食べるかを決める段になって、まあ何でもいいや的になってしまい、同行者の数人と同じ野菜いため定食680円に落ち着きました。

 メインディッシュの野菜量は格別多くはないけれど、安定したテイスト。配膳がえらくスピーディーで、注文後3分程度しかかかっていなかったと思います。

 真っ黄色の塩辛め、パリパリのタクアンと、中華スープがセットになっています。ライスの量は適量かな。

ginka 201604

 酒田市のR7沿いのとある交差点にある中華料理店。国道から見える建物の換気扇のまわりがだいぶ汚れていて、清潔・きれいといったイメージではない、男臭さが漂う店であろうことは容易に想像がつきます。
 ずっと入ってみようと思っていたのですが、夜しか営業していないのでなかなか実現のチャンスが得られないでいました。しかしある日の夕方、すぐ近くのコンベンションホールで行われた講演会に参加した後、20時前の時間帯にようやく潜入することができました。
 満員のためしばらく店内の入口付近で順番待ちをして、空いたカウンター席へ。

 定番メニューらしいあんかけチャーハン660円。
 安い。しかも、グランドメニューの中ではこれがいちばん高い部類のよう。(最高値は夏季限定の冷やし中華が750円。)
 渋い感じの大将が厨房で一人、中華鍋を振っています。見るともなく見ていると、まずはチャーハンをつくりお玉で大きい平皿の端のほうにナナメによそっておき、次に別の鍋で火炎を上げながら五目あんをつくり、それをたっぷり皿の空いている部分に乗せるという製法。3人分ぐらいをまとめてつくるのがせいぜいで、けっこう手間がかかっているようでした。

 運ばれてきたのが写真。うーむ、すごい。このボリューム感。
 レンゲで食べ始めましたが、チャーハンに比して五目あんがかなり多い。あんの味自体については格別の感慨はありませんが、この量は立派です。
 そう言っても、チャーハンが少ないわけではありません。こちらもたっぷり。あまりいいコメを使っていないようで、チャーハンらしいさらさらポロポロにはなっていず、ソフトめの仕上がり。少ないながらきっちりチャーシューやネギ、卵が入っています。チャーハンに五目あんをかけた時点で、さらさらチャーハンを期待するのは筋違いなのだと思いますが。

 味はそこそこですが、腹を空かせた男たちがなぜか吸い寄せられるように入ってしまう店だという推測は当たっていました。低料金で腹いっぱい食べられるって、とてもすごいことなのですから。