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aiai-nanroku 201610

 旧平田町の日帰り温泉施設「アイアイひらた」に併設されたレストラン「食事処南麓」を初訪問。
 聞くところによると、三元豚を使ったとんかつ定食が3桁の格安価格で食べられ、サクッと揚げられたそれは人気メニューになっているのだそう。
 平田牧場の直営店だったらフツーそんな価格では食べられず、平田牧場ホテルメトロポリタン山形店の厚切りロースかつ膳は1,300円+税だったし、とんや酒田店のそれは1,700円+税、つまりはここの倍ぐらいはするのだ。
 ならば、行って食べてみなければなるまいということで。

 三元豚のロースかつ膳950円。
 見た目も立派。その価格では肉が小ぶりなのではないかという懸念もあっさり解消。ごはん、キャベツがお代わり自由サービスも他店と同じだし、三元豚でこの価格は安いと思う。

 味のほうは、実にジューシーで、噛むほどに豚肉の旨みがジュワッと滲み出てくる感じですごくおいしい。
 味噌汁はダシがよく、比較的薄味の家庭的な仕上がりだし、添えられたポテトサラダもおいしい。
 一見温泉内の食事処でしかないけど、ここはとんかつを食べにわざわざやって来るべきところなのかもしれません。

 なぜここでは平牧三元豚が格安なのかを考えてみましたが、平田牧場の会長の出身地が旧平田町であり、そのよしみがあるからなのかもしれません。これは勝手な邪推なので、本気にしないように。(笑)

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sawaguchi 201610

 山形県唯一の離島、飛島へ日帰り出張。酒田港を9時30分に出て、飛島勝浦港13時30分発で戻ってくるという、滞在時間2時間45分の強行軍です。
 波が高く船は大きく揺れ、乗船中のリバース発生者が同行者にも出現しますが、自分は全く平気。というか、この揺れってものすごく身体に心地よく、いつものことながらすぐに眠りに落ちてしまうのでした。

 さてその日の昼食は、「沢口旅館」。
 この旅館に入るのは平成4年以来24年ぶり。あの時も今回と同じ用向きで、1泊2日でお邪魔したのでした。四半世紀前に朝食をとった大広間が今回も昼食会場になっていることに気づき、感慨深いものがあります。
 食べるのは、1,500円のごちそう。素朴ですが飛島ならではのものがズラリと並んで嬉しい。時間がないのでこれを15分で食べ上げろとの事務局からのお達しは、ちょいと厳しい。

 キトキトでねっとりのイカソーメン、特大サザエの壺焼きが2つ、飛島産と思われる白身魚フリッターのパプリカ添え、もずくの酢の物、ふき煮、赤フノリ入りの味噌汁、ミョウガの甘酢漬とキュウリ漬。
 船が欠航になるものとばかり思っていたので今しがた急いで炊いたというごはんは、つや姫だっただろうか。

 これを本土で食べたなら2千円コースでしょう。しかし、急いだのであまり食べた気がせず、後になってそれぞれの味をよく思い出せないのが残念です。

kotoichi 201610

 今年7月にオープンした「琴壱」を初訪問。庄内では随一と言っていいラーメン処「琴平荘」の暖簾分けだというので、期待は大きいです。
 が、並んでまでラーメンを食べることに潔さを感じていない自分は、実はまだ琴平荘には行ったことがないのです。

 中華そば680円。
 「中華そば」を名乗るにふさわしいシンプルなルックス。
 スープは、飛魚ダシが勝る深みのある凝ったスープ。麺は、太めのしっかりした食感がある啜り甲斐のあるもので、うまい。
 できる限り、といったところまで細く裂いたメンマが特徴的。メンマ本来の噛んで楽しむ繊維質な感じは失われますが、こうして食べるのも悪くないと思わせるもので、それがけっこう多めに入っています。
 ほかには、脂が強めの大きいチャーシューが2、磯の香りがしっかりと感じられる海苔、極薄に刻んだネギ。

 それなりにおいしいですが、ケンチャンラーメンや満び、太麺屋、麺や土門などのような強烈なインパクトはなく、むしろたおやかな印象を覚えたところ。
 同行者が曰く、これは琴平荘のラーメンとはベツモノであるとのこと。うーむ・・・、こうなると並んででも琴平荘を自分の舌で試してみたくなってきたぞ。

kenchan-amarume 201610

 初訪問。これで県内ケンちゃん系列8店舗をすべて踏破したことになります。(ほかに象潟店(済)、秋田店(未訪)があります。)

 中華そば(普通)750円。
 おやまあ、スープが並々と注がれて、お盆にこぼれるぐらい。そそりますねえ、こういうの。
 そのスープは、他の系列店比較でいうと色、味ともに濃いめでオイリー。そのためかガッツリ度が深まり、強いインパクトを感じます。アレンジなし(普通)でたのんだところ、背脂は入っていません。

 おーし、それでは七味を振りかけてがっつこうではないか。
 麺は、ケンチャンらしく「普通」でも大量。ヒラヒラ度は高くなく、太麺がしっかり手もみされている形状で、茹で具合もやや硬めでいい塩梅です。
 食べてもなかなか減りません。でもまあ、巨盛りではないので、その感覚もまた楽しいもの。

 刻みネギと細裂きメンマが多め。チャーシューはモモのパサ系うっすら脂の縁どりが2枚、それに磯の香りを加える板海苔というふうに、ケンチャン定番のトッピングです。

 さすが、系列店の中でも出色との声も聞く余目店なので、確かな存在感があります。しかし、味が濃いだけに、後で喉が渇くことがあるかもしれません。

 駐車場に停められるかどうかが第一関門との話でしたが、10台程度は停められるようで、12時台の入店でも難なくその関門を通過することができました。

marukiya 201610

 庄内から山形に戻る途中に昼になったため、R112沿い、西川町睦合にある「そば処まるきや」を初訪問。
 村山出身者は村山地域に戻るとなぜか肉そばを食べたくなるもので、ラーメン系ではなく冷たい肉そばの大盛り680+100円をチョイス。

 この店の味なのか、それとも久々に食べる肉そばだからなのか、スープから漂ってくる鶏脂の香りが強めに感じられ、唾液腺がキューッ! 鶏脂がうっすらと浮いていて、レンゲがないのでどんぶりから直接啜ってみれば、味も秀逸です。
 ただ、ちょっと塩辛めかな。麺を啜りあげた後はおいしいそばつゆを全部飲み干したいところですが、そうはいきません。わがままを言って蕎麦湯を所望し、これに足して飲んだらおいしいかもしれません。(しなかったけど)

 トッピングの鶏肉はいかにも親鳥のそれといった見た目で、どんぶりの表面をまんべんなく覆っています。けっこうな歯応えはあるものの、硬すぎず、けっして柔らかくなくのいい嚙み心地。皮の部分が多く、そのこりこりした食感もステキ。
 そばは、黒くも白くもないミディアムな色合い。太さが多少不揃いなところがあり、製麺所モノではなく手打ちだろうと思わせるものでした。
 添えられたタクアンは、梅のような風味も感じられ、そば茶のお供にぴったりです。

 大盛りのボリュームも納得。ここ、けっこう費用対効果が高いのではないか。680円という割安価格や、大盛り100円増しというのも良心的です。
 機会があれば再訪し、もり天そばや味噌ラーメンなども試してみたいと思いました。

zamian 201610

 山形に帰ってくると蕎麦が食べたくなるもので、2日連続の蕎麦昼食。
 蔵王成沢のR13上り車線沿いにこの7月にオープンした「蔵味庵(ざみあん)」を初訪問。ここ、以前はたしか「ごちそう市場」があったところだよな。

 もり天そば700円。
 メニューを見ると、「当店の盛は普通盛りで通常の大盛りの量です。お子様や女性の方は小盛りをおすすめいたします」との威嚇文が。(笑)
 また、「かき揚・下足天がございます。いずれかをお選びくださいませ」というので、かき揚をチョイスしてみました。

 「そばのまるごまるご」のようなあっと驚く配膳スピードはなく、数分後に運ばれてきたものは御覧のとおり。
 麺量は多いとは言えませんが、一般的男性にとってはこのぐらいの分量が適量でしょう。断面が長方形をしたそばの切り口です。
 天ぷらは作り置きで冷めていますが、箸でちぎれるぐらいの硬さで、東根「伊勢そば」のように衣で口内を切るようなことはありませんので、ご安心を。(笑々)

 チューブからにゅるっと出しましたと言わんばかりのわさびを見てやや興ざめ感があります。
 すごくおいしいというわけではありませんが、まずくなければそれで充分。そもそも昔は蕎麦なんて、米ができないような地域で作付けされて腹塞ぎに食べていたようなものなわけで(認識不足か?)、しっかり食べて満腹になればそれでいいのではないか。
 でもまあここ、コスパはなかなかいいと思います。

 最後に、おばちゃんに蕎麦湯を催促し(催促しないと持ってきてくれなかった)、冷えた腹を温めてゴチソウサマ。

daimon 201610

 余目の三人谷地、庄内町商工会の駐車場の隣にある「中華料理大門」を12時15分に初訪問。
 ここのウリは餃子のよう。すぐに餃子ライス800円を厨房のおばさんに所望しますが、「ちょっと混んでてねえ、時間が・・・」と。まあ、多少時間がかかってもしょうがあるまいと、そのまま奥の座敷へ向かいました。

 着座してあたりを見回すと、あれま、テーブル席の人々も含めて客数は20人ほどでしたが、食べている人がほとんどいないではないか。
 でもまあ、どうにかなるさと本を読んで待ちましたが、注文の品が運ばれてきたのは13時5分。・・・って、昼休み終わってんじゃん! なんと待つこと50分!! これにはマイッタ。職場に電話を入れて、戻るのが遅れる旨を告げたところ。

 ようよう運ばれてきたものは、ご覧のような立派なもの。以前「日高屋」で食べたW餃子定食とほぼ同じ構成になっていますが、ご飯の量を除けばこちらのほうが充実しているでしょうか。もっとも価格差があり、日高屋は620円ですが。
 餃子は大きいのが10個。表面パリリの中ジュワリで、にんにくがきりっと効いています。
 中華スープはブシ風味が強いラーメン専門店のそれのよう。キムチも酸っぱくなくて旨し。
 うーむ、できればもっとゆっくりと味わって食べたかったというのが本音です。

 支払時にはすでに暖簾が下げられていました。なんでも、「今日は客数が多いのに加えて大盛りを頼む人が多かったので材料がなくなった」からだそうです。
 よく見ると、店はおばちゃん一人でやっている模様。うーむ・・・この人数をおばちゃん一人でさばこうということ自体、無理があると思うぞ。
 どうやら12時15分に入店した自分が本日最後の客だったようです。不思議な店だなあ、ここは。

ikkou-kanonji 201611

 「一幸」と名のつく食堂は、余目駅前と酒田市広野にあり、これらは制覇済み。ほかには旧八幡町の観音寺と庄内町の狩川にあるようで、今回はこのうちの観音寺のほうを初訪問したところ。

 この店のメンマラーメンの画像がおいしそうだったので、それを頼もうかと訪問したのですが、「メンマラーメンにはチャーシューが入らないのよぅ」と店のおばさん。
 そういうことなので、しばし考えて、ラーメンのメンマ増量600+100円にしてみました。わがまま言ってスミマセンねぇ。

 小ぶりの中華どんぶりにびっしりと盛りつけられた、愛情もスープもあふれ出す一杯。
 鶏ガラよりも煮干しが勝ったスープはわりとあっさりめ。鶏ガラメインが多い中華そば屋のスープとしてはやや異色かもしれません。中太やや縮れの麺は少しだけ茹でが強めなのが惜しい。
 チャーシューは縁に脂のついたおいしいものが2枚のほかに、端肉も少々入っています。
 期待大のメンマは、味自体は主張の少ない薄味でノーマルなものですが、3~4cmほどの長さの角材っぽいものがざくざくと。これだけ入れてもらって100円増しなら大サービスの範疇ではないか。

 というわけで、店のおばさんからは「メンマ増量のお客さん」としてしっかりと認知されたようです。(笑)
 ところで、これらの「一幸」店舗群は、のれん分けなどの関係性はあるのでしょうか?

kaede 201611

 2カ月ぶり3回目の鶴岡市桜新町の「楓」。「チキン南蛮定食」、「唐揚げ定食」ときて、今回は「天ぷら定食」950円を。これ、値段はやや張るけれども、お客の食べているのを見ると充実度は高そうなので、前回から目をつけていたメニューなのです。(笑)

 天ぷらのネタは、海老2、大きなかき揚げ、キス、イカ、マイタケ、ピーマンの7個だったかな。格別いいネタを使っているわけでもなく、揚げ方が優れているわけでもありませんが、油が強くなく素朴な味がして、家庭的なのがいいです。
 天つゆが受け皿になみなみと注がれ、おろし大根もたっぷりなので、家で天ぷらを食べるときのようにばくばくいけます。このように飾らずに食べられるのが定食屋のいいところなのさと一人ほくそえみながらいただきます。

 幸い客は自分一人。ご家族と思われる店の方3人ももの静かで、途中お茶を出してくれたりしてホスピタリティは高い。自分はこういう店が好きなのだろうな、きっと。

 大盛りサービスのご飯もすべていただいて、満腹のゴチソウサマ。
 蕎麦や麦切りもありますが、定食類としてはほかに「焼肉定食」900円、「ミックスフライ定食」800円など。これらもいずれ制覇しようと心に決めました。

torimitei 201611

 休日の昼、遊佐の西浜まで足を伸ばして、「あぽん西浜」そばの「とりみ亭」を初訪問。
 狙ったのは、トンタン麺830円。それってどんなものなのかと。

 どっひゃあ、でかいどんぶりだぁ!
 運んできてくれたおばさんに思わず「すげぇどんぶりですね」と口走ってしまうと、ウレシハズカシ風情のおばさんはくくっと笑って、「でも麺は一玉なんですよぉ」と、少しホッとするコメントを残して去っていきました。
 それにしてもデカい。帰りのクルマの中で気づいたのだけど、このどんぶりの直径はわが愛車のステアリングホイールとほぼ同等でした。そのため、どんぶりにレンゲや箸を置くと油断した隙に全体がスープの中に沈没しまいそう。これは箸から手を離せないぞ。
 湯気がもうもうと上がって、そそられちゃうよなあ。
 食べ始めると、どんぶりの底が浅いことがわかり、食べきれないことはないのを確認して、今度こそ安心です。

 不思議なスープ。とんこつ味の担々麺ってこと? いわゆる白湯といわれるようなスープに、あとは何を入れたのだろうな、味噌か?
 よくわからないのでうまく表現できませんが、独特の味。言い方を変えれば他店にない味で、これが好き!となればこの店に通うほかないといったもの。
 うまいです、これ。この味に再び巡り合うのがいつになるかわからないので、しっかり味わい、全部飲み干しました。

 モヤシやタマネギなどの野菜を豚バラ肉と炒めたものが具のメインで、それに茎ワカメや紅ショウガ、ネギが添えられています。
 スープ内に点在する青いものは、このあたりのラーメンならば青海苔だろうと思ったらさにあらず。青菜を乾燥させたものなのかな。高菜でもないし、格別の香りがあるわけでもないし、どういう意図を込めてこのラーメンに加えたのでしょう。これも不思議の種のひとつでした。

 麺は、業務用の袋麺的なもので、ここは残念。けれども、サプライズもあるし、変わりラーメンに興味のある方は必食でしょう。

mimi 201611

 ある日の昼、旧羽黒町にある日帰り温泉施設「やまぶし温泉ゆぽか」で温まってきました。430円で身も心も温まれるなんていいよな、日帰り温泉。
 でもって、この施設に併設されているレストラン「美味(みみ)」を初訪問。ここには「山伏ラーメン」という名の不思議なラーメンがあると聞いていました。

 山伏ラーメン650円。(食券には「やまぶしラーメン」とあり)
 ユニーク! これは何なのだろうな、白湯スープ? 豚骨スープというには豚骨臭がしないし、巷間酒粕とか言われているけど、そういう塩梅でもありません。味噌が多少入っているのかな。
 「めん蔵」の「味噌とんこつ」のスープに似ているかも。ピリリとした辛さは唐辛子で、ニンニクが効いています。ということは、つまりはこれってキムチの味だよな。
 うまいスープです。白湯特有のやさしい口当たりがあり、一方で唐辛子とニンニクの刺激があり、そのせめぎ合いがおもしろい。

 トッピングは、モヤシ、ピーマン、ニンジン、キクラゲ、豚肉の炒め物中心で、多め。キクラゲの存在感が強いでしょうか。
 麺は、細麺ウェーブで、前出の「とりみ亭」に続いてここもまた残念ながら業務用と思われる特徴のないもの。
 麺が足を引っ張って総合力はまあまあといったところですが、このスープは一度は味わってみてヨカッタなという思いがしています。食べてみなければ語れませんからね。

ichifuji 201611

 酒田市二番町の「一富士」を初訪問。街の中にあって長い間営業してきたかのような老舗店。
 その名もズバリ「中華」550円を。

 いい感じ。
 自家製だという麺は、しっかり熟成させたと思わせる透明度を湛えた、やや細やや縮れ。独特なつくりで、卑近な例で例えれば、カップラーメンのノンフライ麺に感じが似ています。が、これがうまい麺なのだ。
 550円という今どき格安な料金なのに、四角いチャーシューが3枚も。老舗らしくパサ系で、それなりにおいしい。メンマは5~6本と、箸休め的な位置づけ。

 秀逸なのはスープで、どこをとっても奇抜さがない優しい味で、濃くもなく、かと言って薄くもなく、最近はやりのスープのようなくどさもありません。わずかに昆布の風味が感じられ、他店にない味だなと思わせます。
 あまりのおいしさ、飲み口の良さに、レンゲをお盆に置いて、大きくないどんぶりなので左手で持ち上げてごくりごくりとやってしまいました。ああ、うまい! 完飲です。

 やっぱり店は、実際に行って自分で味わってみなければわからないものです。
 まったく酒田ラーメンらしくなく、むしろ米沢あたりのラーメンを彷彿とさせるものがありましたが、自分的にはかなり納得のいく一杯でした。
 中華のほかには炒飯が人気のようです。

gokoku 201611

 ラジオのCMでその存在は以前から知っていた、鶴岡市東新斎町の「五国飯店」を初訪問。
 大通りに面している、古めの建物の店。

 肉とキャベツの味噌炒め定食880円。回鍋肉定食です。
 カウンター席に腰掛けて厨房の様子を見ながら待ちます。店主は70歳超と思われるごま塩頭。「おしっ」とか「どっこい」とかブツブツ言いながらの作業です。必要以上にフライパンをガンガン叩くし、「一人劇場型」の料理人のよう。だけど、この際だから率直に申し上げれば、うるさいし、ウザい。でもって、そのわりに作業速度が速くないというのが致命的だと思う。結局30分近くは待ったぞ。

 で、運ばれてきたものはご覧のとおり。
 キュウリの麹漬けとミョウガの甘酢漬けはこの季節の庄内の定番のようだし、フルーツは柿でこれもまた庄内らしくてグッド。
 しかし、メインディッシュはどうなのだろう。味的にはしっかり回鍋肉してはいるものの、このキャベツの量はどうなの? 平皿に薄く平らに盛り付けてあり、明らかにボリューム足んねぇよといった風情ではないか。
 また、切り方も小さめなので、箸に絡んでこないのも難点。口を皿に近づけてパクリとやらないとうまく食べられません。
 さらに、上のほうに写っているサンチュのような葉っぱは、しんなりとなったものが2枚。単なる場所取りなら置くなよといった感じです。

 柔らかめに炊かれたごはんはおそらくは山形産の「はえぬき」で、これはマルなのですが、もっとわしわしとキャベツの味噌炒めをほお張りたかったのだけどなぁ。
 ああ、山形あすなろ食堂の夫婦連携によるスピーディーで寡黙な調理と配膳が思い出されて懐かしい。

bistro 201611

 食の都庄内親善大使の太田政宏シェフが監修した「庄内ビストロ弁当」を食べる機会を得ました。
 この弁当、ミートデリカ・クドーのほか、クックミートマルヤマ(鶴岡市)、みずほ(庄内町)でもつくっています。(要予約)

 庄内ビストロ弁当 1,300円。
 ちょっと贅沢なコース風。やや高価だけど、うふふのおいしさです。
 メニューは、次のとおり。

 前菜 ・・・ 庄内野菜の特製手作りドレッシング和え
 メインのお魚 ・・・ お魚のふんわりソーセージ 庄内野菜添え、紅ズワイガニたっぷりクリームコロッケ トマトフォンデュ添え
 メインのお肉 ・・・ 庄内産豚と梨の洋風角煮 庄内野菜添え
 ライス ・・・ 庄内産茶豆のつや姫バターライス
 季節のデザート ・・・ プリン 苺とぶどう添え

 男性にとっては多少ボリューム感に欠けるところがありますが、大きな不足感はなく、この程度でやめておいたほうが無難デアルということなのでしょう。

 添えられたカードには次のような文章が記載されていたので、移記しておきます。
 こういうことを知った上で食べれば、なおおいしいと思います。

「庄内の洋食文化」
 庄内地域には、フレンチやイタリアンなど多くの洋食屋さんがあり、洋食の街とも言われる酒田を中心に発展を遂げた庄内の洋食は、「食の都庄内」を彩る食文化一つとなっています。
 庄内の洋食文化の始まりは、故・佐藤久一氏(フランス料理欅、ル・ポットフー創始者)と食の都庄内親善大使の太田政宏氏(レストランロアジス・グランシェフ)が創造した「フランス風郷土料理」にあります。この料理は、庄内の食材を活かし、フランス料理に庄内の昔ながらの郷土料理の技法を加えてお二人が作り上げたもので、開高健氏や土門拳氏など多くの文化人から絶賛されました。
 この二人が目指したのが「酒田を食の都リヨンにすること」であり、その意志を受け継いだ食の都庄内親善大使の奥田政行氏(アルケッチァーノ・オーナーシェフ)が提唱したのが「食の都庄内」です。
 また、太田政宏氏が中心となり、洋食料理人の組織「庄内DECクラブ」を立ち上げ、和食と洋食、店同士あるしは世代を超えたシェフ同士が交流し、切磋琢磨しながら、今日の庄内の洋食文化を築いてきました。
 この「BISTRO BENTO」は、庄内の洋食文化の第一人者である太田政宏氏監修のもと、庄内の食材を贅沢に使って一品一品ていねいに手作りしています。庄内の洋食文化を想い描きながらお召し上がりください。

bistro2 201611

menya-sakata 201611

 「麺屋酒田」は庄内に3軒あり、これまで酒田港の「inみなと」と鶴岡の「inほなみ」には行きましたが、本店的な亀ヶ崎の「麺屋酒田」にはまだ行っていませんでした。というわけで、初訪問。

 みそラーメン500円。
 これほどの充実度で500円ということに、まずは感銘を受けます。
 こぶこぶの自家製極太麺。これひとつを取ってもでもスゴイと思わせるものがあります。
 スープは、濃い味付けの、いかにもといった味噌味。コク深いものがあり、これに途中から辛味噌をじわじわと足し込んで食べれば、味が変化していくのが実感できて楽しい。

 チャーシューは、厚みがないけれども、噛んでいるうちにいい味が染みだしてくるデキがいいものだし、賽の目に刻まれた端肉も存在感があり、レンゲですくってスープとともに味わえば美味。
 また、このあたりでは細めの範疇に入るモヤシも、やっとモヤシ自体の生臭さが取れましたというところの浅茹でになっていて、シャキシャキの繊維質がいい歯ざわりです。
 ほかには、刻みネギが入っていますが、残念ながらメンマは入りません。

 でもまあ、この価格でよくぞここまで仕上げたものだというのが偽らざる印象。人気も高いわけですよ。
 大盛りにしたかったけど、それは200円増し。それではコスパの優越性が薄まってしまうので、普通盛りで我慢です。

 沈んだ端肉まで食べて、スープを完飲。食後にはきりりと冷たい水をコップに2杯飲み、塩辛さを中和して店をあとにしたところ。
 たまたまなのか厨房には男性が不在で、女性4人が切り盛りしていました。こういうことも庄内としては珍しいんちゃうかな。

palette 201611

 休日なのに酒田で朝からひと仕事して、終えれば10時半。ちょっと早いけど、午後からも業務があるので、昼メシを食べておきたい。
 そこでチョイスしたのが、10時からオープンしている酒田市大町の「グルメ館パレット」。よし、やっている。開いててヨカッタ。初訪問です。

 店のつくりは喫茶店風。高い天井に付けられたファンが回り、南側の窓からは小春日和の陽射しが入り、室内は暖かめの温度と、文句のない寛ぎ空間になっています。
 メニューをめくると、ピラフやパスタ、カレー、ケーキセットなどの喫茶店のメジャーメニューに加えて、フライものの定食や、天ぷら定食、そば・うどんまであるという、不思議な店。

 今回は無難に、「オリジナルカレー(サラダ)800円」を所望。
 配膳されるや、スパイシーないい香り。いいなあ、喫茶店のカレー。
 先に運ばれたサラダは、刻みたてで新鮮。単なる添え物ではなく、存在感のある見栄えがします。ドレッシングはフレンチですが、独特の甘みがあります。砂糖の甘さだと思いますが、ひと工夫されている感があってよろし。

 メインディッシュは、この時間に食べるものとしては適量。はっきり言えよということであれば、少なめです。
 具はほとんど溶けていますが、薄く切ったタマネギを加えて味を調えている様子。大きな豚のブロック肉が2個。それは噛むほどに豚肉の味がぎゅぎゅっと染みだして、食べながら大きくうなずいている自分。こちらもスパイスの中に微かな甘みがあります。
 ライスは、ふっくらと炊き上げられて真っ白で上質。窓から入ってくる光を浴びてきらきらと輝いています。
 福神漬もたっぷりで、納得でした。

 喫茶店特有のたゆたうような寛ぎが得られ、よかったです。ここで天ぷらそばを食べるというのもオツなものかもしれません。

yodazen 201611

 余目町内にある寿司・うなぎ店「依田善」を初訪問。
 以前から、行ってみたいと思っていた店。寿司店なのでちょっぴり敷居が高く感じられて未訪問となっていましたが、入ってみると、平日のランチタイムは価格もリーズナブルだし、店内もこぎれいで、職人の皆さんもきちんとしていて、とてもよかったです。

 寿司を食べればいいものを、メニュー表に載っていた「天丼 味噌汁、お新香つき」930円に目が行き、思わずそれをチョイス。これがランチの中でも最安メニューとなるようです。

 天ぷらは、海老2、キス、ピーマン、カボチャ、タマネギ(大きなリング状)、ナス、サツマイモ。さっくりとした揚げ加減で、どんつゆは塩辛さ、甘さが抑えられて、いい塩梅。
 地元産ササニシキを使ったごはんもまあまあの炊きあがり。漬物も3種あり、彩りもきれいです。

 もっとも称賛したいのは、なめこと豆腐の味噌汁。小粒のなめこがたっぷり。なめこがまとっているぬめりがきりりと熱い汁に滲み出ていて、また味噌の塩梅もよく、おいしい。
 味噌汁のおいしい店は、メインディッシュを変えてもおいしさの面では安心なので、リピート率はぐんと上がるものです。

 いい店を見つけました。再訪したときは、ランチの「江戸前にぎり」1,000円を食べてみることにしましょう。

kicchin 201611

 ある夜、無休と謳っている酒田市東町のとあるラーメン店に赴くと、18時台なのにやっていない。なんなんだよ、おい。
 それではと、大町の「中国料理吉・亭」(きっちんと読む)を初訪問。抽斗は多いんだもんね。

 メニュー表に「サッポロ麻婆メン」800円というのを発見して、それを注文。
 店のお母さんは厨房に向かって「お父さーん、サッポロ麻婆メン」とオーダーを通します。家庭的な店です。

 庄内地方には「サッポロラーメン」と名のつくラーメンメニューが膾炙しており、店によっては味噌、塩、しょうゆと3種類のサッポロラーメンを用意しているところもあります。
 それって何? ということについてはいまだに確たるイメージをつかんではいないのですが、察するところ共通点は、札幌味噌ラーメンがやるような、野菜炒めにスープを注ぎ込んで出汁をとるつくり方なのではないか、と思っていました。

 しかし、この店のサッポロ麻婆ラーメンには野菜など入っていず、スープも煮出したものではありません。単純に味噌スープのラーメンに麻婆豆腐をぶち込んだようなつくりになっていて、庄内の「サッポロラーメン」の謎はますます深まっていくばかりです。

 麻婆豆腐のかけ具合は控えめだけど、いい味を醸し出しています。ピリ辛風味のスープがおいしい。
 ここはラーメン店ではなく中華料理店。したがって、麺に対するこだわりはあまり強くないようで、細めのおそらくはどこかの製麺所のものを、しっかりと茹でたものが供されます。柔らかすぎて、麺が絡み合ってしまっています。

 麺をあらかた食べ終えたところで、おいしい麻婆スープをすべていただくため、半ライスを追加注文。通常の一膳分以上は優にある量の、粒の小さいつやつやごはんには海苔塩がさらりとかけられ、タクアンも。
 会計時にわかったのだけど、これが120円だというのはオドロキ。200円、もしかしたら250円かなと思って食べたので。

 サーヴされるまでに時間を要したのはマイナスでしたが、コーヒーまでサービスしていただき、920円で満腹感とともに高い満足感が得られました。

405 201611

 ある休日、山形に向かう途中の昼前の時間帯に、村山市の「ラーメン405(よんまるご)」を初訪問。たしかここは二郎系だったはず。朝食を食べていないので、がっつりいこうかと。

 山らーめん味噌800円。店員さんにニンニクをどうするか訊かれ、つい増量してねと言ってしまう。なお、野菜増しはココの場合有料です。

 どんと登場。想定どおり大迫力です。
 特徴を端的に言えば、「大きな山」にこそなっていませんが、1袋分かと思わせる大量のモヤシ。まずはこのモヤシの独特の香りがやってきます。
 そして大量のニンニク。その辛さがじんと感じられるほどにフレッシュで、食べてから1時間後に自宅戻ったときの母の一言めは「生ニンニク食べたか」でした。(笑)

 ぶっとい麺。他の二郎系に見られるようなこれ見よがしのえげつなさはありませんが、もっちりでうまい。茹で時間がかかりそうなものだけれども、わりとすんなりサーヴされました。

 背脂たっぷりのスープ。どこかに焦がし風味が感じられます。この焦がし風味こそが日本人の味覚を強烈に刺激してくる一大要因だと思うのですが、どうでしょう。
 濃厚さに負けないようにするためか、かなり塩辛くなっています。おいしいのだけど、これを全部飲んだら腎臓によくない、と思う。
 分厚いトロチャーシューが2枚。重厚さ十分で、肉マニア以外の方は肉増しは不要でしょう。

 最近食べた二郎系、鶴岡の「ラーメン風林火山」と酒田の「麺や土門」と比べると、野菜は心持ち少なめで、麺の色は茶色くなくおとなしめ。けれどもバランス的にはむしろ好感が持て、極端に尖がったところを求めないのであれば十分な満足感が得られる二郎系だと思います。

 それにしても満腹。腹をさすりつつ店をあとにしたところです。

ajikura 201611

 「中国美食味蔵」は、昨年10月以来13か月ぶり3回目。これまで麻婆ナス丼、五目麻婆丼と食べてきて、今回は初めて丼ではない「定食」をチョイスです。

 酢豚定食850円。
 全体としてはまあ上等。前回同様テイクフリーの5つの惣菜が並んでおり、今回もそれらのうちから3種を小皿にとっていただきます。それらはモヤシ、キャベツ、ゆばが主体のもの。
 酢豚は、味は悪くありませんが、調理時間を短くするためか豚肉が小さめ。それに合わせてタマネギなどの野菜類のカットも小さめで、大きいのをパクリと食べる酢豚の醍醐味が損なわれているのは少々残念なところ。
 これに、保温して少し時間が経ったごはんと、中華料理店らしい味のする卵スープ、タクアン3切れ、杏仁豆腐という充実のボリューム。

 いろいろ思うところはあるけれども、酢豚定食を850円で食べられること自体はスバラシイ。
 14時過ぎという時間帯だったからなのでしょうが、入り込みはさほどではなく、食中の他客の来訪はなし。こちらとしてはのんびりできるからいいのだけれど。

 中国系の夫婦?の経営のよう。食事中、厨房の男性はずっと仕込みの材料切りをしている音。奥様のほうは注文品を運んできてくれた後、小さな娘?をつれて外へ。
 まだ日本語が十分板についていないようですが、異国の地でがんばっている様子が感じられ、応援したくなります。これからもおいしい中国料理を提供し続けてほしい店です。

 未食のものでは生姜焼き定食800円、麺類と炒飯のセットなどが魅力的。次回はこのあたりが狙目でしょう。